Kotlin 1.9.20 がリリースされました
Kotlin 1.9.20 がリリースされ、K2 コンパイラーがすべてのターゲットに対してベータ版に、Kotlin Multiplatform が安定版になりました。
このリリースのハイライトは次のとおりです。
- K2 がすべてのターゲットに対してベータ版になりました。
- 安定版 Kotlin Multiplatform
- マルチプラットフォームプロジェクトをセットアップするための新しいデフォルト階層テンプレート
- Kotlin Multiplatform での Gradle 構成キャッシュの完全サポート
- Kotlin/Native のカスタムメモリ割り当て機能がデフォルトで有効化
- Kotlin/Native のガベージコレクターのパフォーマンス改善
- Kotlin/Wasm の新しいターゲットと名前が変更されたターゲット、最新の Wasm GC のサポート
- Kotlin/Wasm の標準ライブラリでの WASI API のサポート
変更内容の全リストは、Kotlin 1.9.20 の新機能または GitHub のリリースノートをご覧ください。
新しい Kotlin K2 コンパイラーがすべてのターゲットに対してベータ版になりました
JetBrains の Kotlin チームは新しい K2 コンパイラーの安定化に継続して取り組むことで、大幅なパフォーマンス改善、新しい言語機能開発の高速化、Kotlin がサポートするすべてのプラットフォームの統一化、マルチプラットフォームプロジェクトに対応したアーキテクチャの改善を行っています。
1.9.20 リリースでは、新しい K2 コンパイラーが JVM、Native、JS、Wasm のすべてのプラットフォームに対してベータ段階に到達しました。 これにより、あらゆる Kotlin プロジェクトで K2 を試せるようになりました。
Kotlin チームは多数のユーザープロジェクトと内部プロジェクトのコンパイルを成功させることで、新しいコンパイラーの品質を保証しています。 多くのユーザーもプロジェクトで新しい K2 コンパイラーを試し、遭遇した問題を報告することで、この安定化プロセスに協力しています。
Kotlin 1.9.20 リリースでは kapt コンパイラープラグインで K2 もサポートされています。 これで、すべての基本的な Kotlin コンパイラープラグインが K2 をサポートしていることになります。 このようなプラグインには、kapt、シリアル化、AtomicFU、Lombok、receiver による SAM、all-open、no-arg、jvm-abi-gen、Android Lint、Jetpack Compose コンパイラープラグインなどがあります。 K2 をサポートする Kotlin Symbol Processing（KSP）は Kotlin 1.9.20 のリリースから 1 週間以内にリリースされる予定です。
他のコンパイラープラグインを使用している場合は、それらの K2 への対応状況をプラグインのドキュメントで確認してください。
Kotlin 2.0 の次の目標
Kotlin の次期メジャーバージョンは 2.0.0 で、新しい K2 コンパイラーがデフォルトになり、すべてのターゲットに対して安定版となります。
見つかった問題を早急に解決するため、一連の小さな Kotlin 2.0 安定化リリースを頻繁に公開することを予定しています。 このようなリリースには、ベータ 1、ベータ 2、ベータ 3、RC1、RC2 が含まれます。
Kotlin 2.0.0-RC1 のリリース時には他のバージョンの Kotlin コンパイラーでコンパイルされたコードとのバイナリ互換性を確保し、K2 でコンパイルされたバイナリに生じる悪影響を排除する予定です。 これにより、本番環境で新しい K2 コンパイラーを使用できるようになります。
ご協力ください: 今すぐ Kotlin 2.0 を形作り、K2 コンパイラーをお試しください
K2 コンパイラーはまもなく安定化プロセスを完了し、Kotlin 2.0 でデフォルトで有効化されます。 できるだけ多くの開発者に K2 をお試しいただき、潜在的な問題を報告していただくことが非常に重要です。
皆さんのフィードバックは当社があらゆる問題を解決し、どんなに複雑なシナリオでも K2 の完璧な動作を保証するのに役立ちます。 K2 を使ってプロジェクトを 1 回コンパイルするだけでも、Kotlin 2.0 のマイルストーン到達に大きく貢献できます。 今すぐ K2 をお試しください！
Kotlin 1.9.20 のインストール方法
すでに IntelliJ IDEA 2023.1、2023.2 を使用している場合は、IDE から Kotlin 1.9.20 へのアップデートが自動的に提案されます。 また、指定の手順に従って手動でアップデートすることもできます。 IntelliJ IDEA 2023.2 には Kotlin 1.9.20 プラグインが組み込まれます。
Android Studio Hedgehog（231）と Iguana（232）の場合、Kotlin 1.9.20 プラグインは次期 Android Studio アップデートに組み込まれます。 コマンドラインコンパイラーが必要な場合は、GitHub のリリースページからダウンロードできます。
問題発生時は以下の対応をお願いします
- Slack で支援を求める（招待を受けてください）。
- 課題トラッカー YouTrack に課題を報告する。
EAP Champions への謝辞 🥇👏
- Zac Sweers
- Alexander Nozik
- Oleg Yukhnevich
- Josh Friend
- Łukasz Wasylkowski
- Simon Marquis
- Benoit ‘BoD’ Lubek
- Yang
- Rustam Musin
- Russell Wolf
- Jake Wharton
- Rick Clephas
- Artyom Shendrik
- Johannes Svensson
- Sterling Albury
- David Lopez
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その他の記事と動画
- Kotlin 1.9.20 の新機能（ドキュメント）
- Kotlin 1.9.20 の新機能（YouTube）
- K2 コンパイラーが Kotlin 2.0 で安定版に
- Kotlin Multiplatform が安定版および本番対応になりました
- Kotlin EAP Champions
オリジナル（英語）ブログ投稿記事の作者：
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