JetBrains 製品の法人ライセンス購入や管理を効率化するためのソリューション
こんにちは。JetBrains堀岡です。
社内で管理する JetBrains 製品のライセンス数が増えてくると、購入のための社内手続きや更新対象のライセンス使用状況の管理、新規ユーザー向け導入支援等を効率化したいと思いませんか?
このブログ記事では、既に一部のお客様ではご活用いただいている、昨年(2022年)以降利用可能になった契約やライセンスの管理を効率化するための製品およびソリューションについてご紹介します。
ライセンス追加購入時のサブスクリプション期間の自動統一
ライセンスを追加購入する際に、「既存のライセンスとサブスクリプション(終了)期間を合わせたい」と思ったことはないでしょうか?
これまでは直販サイト JetBrains ストア や JetBrains Account からの購入時に、追加購入するライセンス期間の変更を希望される場合、 メールまたはサポートサイトにて都度ご連絡いただいておりました。 現在は、JetBrains 日本語サポート窓口 にご希望の統一日をご連絡をいただければ、次回の追加購入以降は自動で調整されるようになっています。
- 日本の代理店様経由でご購入のお客様はご利用の代理店様にご相談ください。
利用方法
JetBrains 日本語サポート窓口 にご連絡いただき、希望されるライセンス期間統一日をご連絡ください。 設定以降、お客様自身による JetBrains Account での年間ライセンスを追加するための見積もり作成時および購入時に、以下の統一ルールに基づき、ご指定いただいた日付でサブスクリプション期間(ライセンスの有効期限)が自動調整されます(注意:アップグレードやダウングレードは自動調整の対象外で個別調整が必要です)。
統一ルール
- 統一日から 3ヶ月より前のリクエストいただいたお見積もりおよび購入に対しては、新規購入分のサブスクリプション期間は 1年以内の指定日までとなります。
- 統一日から 3ヶ月以内の見積もりおよび購入に対しては、新規購入分のサブスクリプション期間は 1年以降の指定日までとなります。
例) ライセンス統一日を 12月31日 に指定した場合
- 1月1日から9月30日の間にリクエストされたお見積もりおよび購入に対しては、新規購入分のサブスクリプション期間は同年の12月31日までとなります。費用は年間ライセンスの日割計算で算出されます。
- 10月1日から12月31日の間にリクエストされた見積もりおよび購入に対しては、新規購入分のサブスクリプション期間は、翌年12月31日までとなります。
統一設定後、上記以外に変更したい場合は、JetBrains 日本語サポート窓口までご連絡ください。
License Vault による自動ライセンス管理
Google Account や Microsoft Entra ID(Azure AD), Okta 等の SSO 認証可能で JetBrains ライセンスの割り当ても自動で管理できたら、、、と思ったことはありませんか?
一部のお客様には個別にご案内済みですが、有効サブスクリプション数が 50 以上のお客様は、License Vault Cloud(SaaS 版の JetBrains License Sever)の 60 日間無料トライアル、および、本番環境への移行が可能です。
License Vault をお勧めするお客様
- ライセンスの割り当て、未使用ライセンスの回収を自動化したい(フローティングライセンスとして利用したい)
- ライセンスの利用状況を簡単に見える化したい
- SSO 認証でライセンスへのアクセスを管理したい(連携可能な ID Provider はこちら。例: Okta, Entra ID)
- JetBrains ライセンス費用(の一部)を使用量に応じた後払いにしたい
- 現在オンプレミス版 License Server を利用しているがクラウド(SaaS)版に移行したい
License Vault に興味のあるお客様は JetBrains 日本語サポート窓口または代理店様までご連絡いただくか、以下の資料をご覧ください。
参考資料
- JetBrains License Vault 日本語ウェブサイト
- License Vault マニュアル
- License Vault による JetBrains 製品の購入・管理の効率化および無料トライアルのご案内
- License Vault トライアルガイド
JetBrains IDE Services IDE Provisioner による IDE 構成の統一と自動化
IDE Provisioner (旧 JetBrains Toolbox Enterprise) は 2024年 4月に発表された、JetBrains IDE Services(大規模展開お客様むけソリューション)に含まれる機能の1つであり、社内で使用する全ての JetBrains IDE の設定や構成を一元管理したいエンタープライズ企業向けのソリューションです。既に多くのお客様にご活用いただいている JetBrains Toolbox App の技術をベースとしています。
IDE Provisioner をお勧めするお客様
- 社内で多くの JetBrains 製品が使用されている(目安: 100ユーザー以上)
- 社内で開発環境基盤やソフトウェアの生産技術等をミッションとするチームやメンバーがいる
- 社内で利用する IDE のバージョンや使用するプラグインを標準化している(又はしたいと考えている)
- インターネットへのアクセスが制限された環境の中で、JetBrains IDE 開発環境の構築を最適化したいと考えている
IDE Provisioner の利用フローとそのメリット
利用フロー
- 管理者は社内ネットワーク内で JetBrains IDE Services IDE Provisioner をセットアップします
- 管理者は IDE Provisioner では開発者が使用可能な IDE とそのバージョン、利用可能なプラグイン、VM オプションや IDE の標準設定を指定します
- 開発者は JetBrains Toolbox App 経由で(インターネットではなく) 専用の Toolbox Enterprise Server にアクセスし、IDE をインストールします。
メリット
- 開発者は IDE インストール時に IDE Provisioner で指定されたプラグインのインストール、IDE の設定を自動的で行うことができるため、開発環境の構築や設定に関する工数を削減できます
- 管理者は開発環境構築のベストプラクティスを社内に簡単に展開できるようになるため、環境構築支援のための開発者とのやりとりや、障害対応にかかる工数を削減できます。
- 管理者は事前に検証、許可されたプラグインのみインストール可能にできるので、(開発者がここの判断でインターネットからプラグインを取得する場合と比較して)セキュリティの向上と、(やみくもにプラグインの利用を禁止する場合と比較して)第三者が開発するプラグイン利用による利便性の向上の調整が可能になります
- 管理者は Toolbox Enterprise Server で IDE の利用状況や IDE のパフォーマンス、エラーやフリーズ等の不具合レポートを確認できます。これらの情報を開発体験の向上や JetBrains サポートチームとのコミュニケーションに役立てることができます
参考資料
- JetBrains IDE Services のご紹介
- IDE Provisioner 紹介ページ(デモのお申込みもこちらから可能です)
- JetBrains IDE Services
まとめとカスタマーサクセスプログラムのご紹介
最近利用可能になった法人のお客様向けライセンス管理効率化ソリューションをご紹介しました。 いずれのソリューションも JetBrains 製品を多くご利用いただいているお客様が抱えていた課題やフィードバックを起点として、作り出されたものです。
これらの取り組みの展開や JetBrains 製品をより活用いただくための支援を行う CSE(カスタマーサクセスエンジニア)チームも発足しています。現在は海外のメンバーが中心ですが、英語でのコミュニケーションが難しいお客様は日本チームメンバー(テクニカルサポートまたは営業チーム)がサポートすることで
- 社内での展開時の課題に関するご相談
- Slack コネクトを利用したエンタープライズのお客様専用サポート
などの新しいプログラムもご活用いただけます。ご興味がありましたら JetBrains 日本語サポート窓口までお気軽にご相談ください(電話やビデオ会議よるご支援も可能です)。