Amper のアップデート – 2023 年 12 月
昨年 11 月、JetBrains はプロジェクト構成のユーザーエクスペリエンスを改善する Amper というツールを導入しました。 このツールは一般的なユースケースに適したデフォルト設定と入念に考慮された拡張ポイントを備えており、簡潔な宣言型の構成を提供するものです。
導入以降はコミュニティによる多数のフィードバックを頂戴しつつ、開発作業を進めてきました。 この記事ではユーザーの声をハイライトにまとめ、次の方向性について少し説明します。
ご意見
プロジェクトのこの早期の段階において、フィードバックを受け取ることが最優先されます。Amper の開発において実際のニーズに対応し、具体的な問題を解決するために、皆さんのご意見が非常に重要です。 すでにご意見をお送りいただいた皆さんには心から感謝いたします。引き続きご意見をお寄せいただければ幸いです。 いただいたコメントから、Amper のわかりやすさこそがユーザーが求めていたものだということを再確認できました。
また、Amper のモジュール定義ファイルの言語に YAML を選択したことについても多数のフィードバックをいただきました。 このフィードバックはしっかりと受け止めましたので、ご安心ください。 最初の発表でお伝えした通り、この言語が最終的に選択されたわけではありません。 引き続き考えられる選択肢を評価していますので、近日中にこのトピックに関する続報をお伝えできるかと思います。
新リリース
最初の発表以降にいくつかのアップデートをリリースし、Kover の構成サポートの追加(Landry Norris 氏によるコミュニティ貢献です。ありがとうございます!)とバグ修正の提供(AMPER-222、AMPER-256)を行いました。
また、現在のプロトタイプ実装のソースコードも公開しました。このソースコードはプロジェクトの GitHub リポジトリで参照できるようになっています。
Amper は現在積極的に開発されており、近日中に注目すべき追加機能が搭載される予定です。 今後追加される機能には、非常によくリクエストされるバージョンカタログのサポートも含まれています。 また、Amper マニフェストファイルでの入力支援やコード補完の改良など、IDE 機能の改善にも取り組んでいます。
Amper を試すには
Amper をまだお試しでない方はぜひお試しになり、ご意見をお聞かせください。
まずは最新バージョンの IntelliJ IDEA または Fleet でプロジェクトを開き、セットアップ手順に従ってください。 詳細はチュートリアル、サンプルプロジェクト、ドキュメントでも参照できます。
独自のプロジェクトで Amper を試すには、既存の構成を Amper モジュールに置き換えた別のブランチを作成するのがお勧めです。 実例は共有 Compose Multiplatform UIとネイティブ UI の実装が含まれる KMP アプリテンプレートリポジトリで確認できます。これらには Amper で構成された個別のブランチが作成されています。
たとえば、ネイティブ UI を使ったテンプレートの共有モジュールは以下のように元のビルドファイルから Amper を使用する新しいモジュールマニフェストに変換されています。
Amper には Gradle との相互運用性が備わっているため、Gradle プラグインの使用を続けたまま必要に応じてカスタムの Gradle タスクを記述することが可能です。 たとえば、上記のモジュールではこの相互運用性を利用してプロジェクトに SKIE 用の Gradle プラグインを含めています。 また、移行を簡単にするために Gradle プロジェクトが使用するファイルレイアウトを維持するオプションも提供されています。
使用した感想をフィードバックするには、Kotlin Slack の #amper チャンネルでディスカッションに参加するか、YouTrack の課題で提案やアイデアをご提供ください。 皆さんのご意見は Amper に関する今後の決定に大いに役立ちますので、奮ってお送りください。
その他のリソース
オリジナル(英語)ブログ投稿記事の作者: