JetBrains Platform
Plugin and extension development for JetBrains products.
JetBrains IDE のアクセシビリティ改善: 2026 年の新機能と今後の予定
ソフトウェアにアクセシビリティを備えるということは、往々にして日々のワークフローで軽微ながらも頻繁に発生する使いにくさを解消することに帰結します。Global Accessibility Awareness Day(世界各地でアクセシビリティを考える一日)である今日は、さまざまなプラットフォームでの支援テクノロジーとの互換性、キーボードナビゲーション、非視覚的フィードバックといった複数の分野について JetBrains IDE で最近行われた最近の改善について説明します。このような改善の中には提供済みのものもありますが、一部は今年後半にリリースされる予定です。
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支援テクノロジーとの互換性の改善
当社は JetBrains IDE と OS レベルのアクセシビリティツールの連携改善を重点分野の 1 つとして取り組んできました。
Windows の拡大鏡のサポート改善
JetBrains IDE で最もよく使用されている支援テクノロジーの 1 つに、画面の拡大表示機能があります。Windows に搭載された拡大鏡は最近になるまでエディター内のテキストカーソルを確実に追えていなかったため、ロービジョンのユーザーにとっては移動操作と編集が比較的困難になっていました。JetBrains はカーソル追従機能のサポートを実装することで、他のアプリケーションと同様にユーザーの入力に合わせて拡大鏡がテキストを追従するようにしました。
これは、macOS のズーム機能でのテキストカーソルの追従に対応した macOS での過去の取り組みを基盤としています。現在はそれと同じサポートが Windows にも拡大されています。
Linux における Orca および GNOME の拡大鏡のサポート
今夏リリース予定のバージョン 2026.2 の JetBrains IDE では、サポート対象の Linux 環境で Orca スクリーンリーダーと GNOME 拡大鏡を使用できるようになります。
この分野は活発に取り組まれており、複数の関連するタスクがすでに進行中です。アクセシビリティはオペレーティングシステムに依存すべきではないため、複数のプラットフォームで継続的にサポートの改善に取り組んでいます。
キーボードナビゲーションの予測可能性の向上
マウスを使用せずに IDE 内をさらに移動しやすくする取り組みも行われています。
Windows における Alt でのメインメニューへのアクセス
Windows ネイティブアプリケーションでは Alt を押すとフォーカスがメインメニューに移動するため、キーボードでメニューを操作できるようになっています。この動作は以前は JetBrains IDE に存在していなかったため、NVDA などのスクリーンリーダーではシステムメニューが代わりに読み上げられていました。
現在のメインメニューはキーボードのみを使用するユーザーやスクリーンリーダーを使用するユーザーにとって違和感なく予測可能な動作をするようになっており、ロービジョンのユーザーが明るいフォーカスインジケーターによって選択項目を識別できるようになっています。
IDE の主要要素間の移動
もう一つ力を入れている分野としては、ツールバー、パネル、エディターといった IDE のさまざまな要素間の移動操作を改善することです。以下のように大きなコンポーネントグループ間を移動できるようにするため、より構造化されたモデルに取り組んでいるところです。
- Tab と Shift+Tab を使用して現在の領域内でフォーカスを移動する。
- 専用のショートカットを使用して IDE のより大きなセクション間を移動する。
これにより、基本的なコントロールにアクセスするのに必要な労力が軽減され、全体的なレイアウトの操作性が向上します。現在のイテレーションではメインツールバーとステータスバーにフォーカスを移動できるようにし、スクリーンリーダーで選択できなかった Project(プロジェクト)と Git ウィジェットを修正しました(他の要素はすでに選択可能でした)。
次のステップでは特定のコントロールをさらに洗練させ、IDE フレームの両側のツールウィンドウバーをナビゲーションの対象に含める予定です。
音声キューを使用したよりリッチな非視覚的フィードバックの探究
アクセシビリティはコントロールへのアクセスを支援するだけではなく、作業中に起きていることを把握できるようにすることも重要です。現在は IDE 内でよりリッチな音声フィードバックを提供する方法を模索しています。具体的には以下の 2 つの方向性について調査を進めているところです。
- キャレットがエラー、警告、ブレークポイント、またはバージョン管理の変更を含む行に移動した場合のコンテキストシグナル。IDE がコンテキスト内で非視覚的なフィードバックを直ちに提供するようにしたいと考えています。
- IDE のアクションと状態の変更に対するより汎用的な音声通知。
変更内容を理解するためだけに視覚的なインジケーターに頼る必要性やコンテキストを切り替える必要性を減らすことが目的です。そのような操作を行わなくても、IDE がより直接的に情報を提供できるようにしたいと考えています。
継続的な取り組みとしてのアクセシビリティ
スクリーンリーダーや拡大鏡などの支援テクノロジーとの互換性を確保し、より一貫性のあるキーボードナビゲーションを提供し、主に視覚的ではないイベントに対するフィードバックをより明確にすることで、JetBrains IDE 内の複数部分のアクセシビリティをまとめて改善しているところです。
これらの改善は、VoiceOver と NVDA のサポート、高コントラストの UI テーマ、赤緑色覚異常向けのカラースキームなどの過去の更新を基盤としています。取り組むべき項目はまだまだ残っており、今後もこの方向性で取り組み続ける予定です。
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アクセシビリティ機能を使用している開発者に限らず、アクセシビリティ機能の使用エクスペリエンスの改善に関心のある方からのご意見をお待ちしています。
JetBrains IDE のアクセシビリティに関するアイデアやご意見がございましたら、accessibility@jetbrains.com まで直接ご連絡ください。YouTrack かサポートリクエストフォームからも課題をご報告いただけます。
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オリジナル(英語)ブログ投稿記事の作者: