PyCharm 2023.1 の新機能
PyCharm 2023.1 がリリースされました！ 今年最初のメジャーリリースには、リモート Jupyter Notebook のサポート、新しい UI の強化、ジェネリックの型推論の改善などが導入されています。
新機能を実際に見ていきましょう！ 
新しい UI
JetBrains は PyCharm の新たな UI の実現に向け、かねてより取り組んできました。 新しい UI では複雑で分かりにくい表示を減らし、基本機能にアクセスしやすくなりました。必要に応じて複雑な機能を徐々に表示するように作成されているため、よりすっきりとした外観と使い心地になっています。 重要な変更点には、メインツールバーの単純化、新しいツールウィンドウのレイアウト、新しいテーマ、アイコンの更新などが含まれます。
PyCharm Community エディションの新規ユーザーの場合、 PyCharm 2023.1 の新しい UI がデフォルトで有効になっていますが、 PyCharm Professional ユーザーの場合は今後もクラシック UI がデフォルトで有効になります。 新しい UI を有効にするには、Settings / Preferences（設定 / 環境設定）| Appearance & Behavior（外観 & 振る舞い）| New UI（新しい UI）に移動してください。
ぜひ新しい UI をお試しになり、課題トラッカーでご意見をお聞かせください。
以下では、クラシック UI とは異なる新しい UI の機能について簡単に説明します。
新しいウィジェット
Project（プロジェクト）ウィジェットによるプロジェクトの切り替え、VCS ウィジェットによるメインウィンドウヘッダーからの最も一般的な VCS タスクの直接利用、Run（実行）ウィジェットによる実行/デバッグ構成の管理など、日常的に行うタスクをより迅速に完了できるようになりました。
ツールウィンドウ間の移動操作の更新
ツールウィンドウがツールウィンドウバーにアイコンで表示されるようになりました。 これにより、各ツールウィンドウバーにより多くのツールウィンドウを配置できるようになったため、視覚誘導が単純化されています。
Debug（デバッグ）ツールウィンドウの再設計
画面スペースを管理しやすくするために、主なデバッグアクションを備えた 2 つのツールバーを合理化し、1 つのツールバーとしてツールウィンドウのタブの近くに移動しました。
コンパクトモード
Compact Mode（コンパクトモード）は、より小さな画面に最適なモードです。 間隔と要素を縮小して集約度を高めた外観を提供します。
リモート Jupyter Notebook のサポート
IDE から直接リモートノートブックを操作できるようになりました。 ローカルおよびリモートマシン間でリモート Jupyter Notebook をコピー、貼り付け、名前変更できます。 リモートノートブック内で個別のセルをデバッグすることも可能になっています。 複数のブレークポイントをセルごとに設定でき、エラーに対して Step Into（ステップイン）と Step Over（ステップオーバー）機能を使用できます。
リモート Jupyter サーバーへの接続
PyCharm でリモート Jupyter サーバーをプロジェクトに接続するには、メインメニューから Tools（ツール）| Add Jupyter Connection（Jupyter 接続の追加） を選択して、ポップアップで Connect to Jupyter server using URL（URL を使用して Jupyter サーバーに接続する）を選択します。 リモートサーバーはこの特定のプロジェクトにバインドされます。
サーバーからノートブックの最新リモートバージョンを取得するには、コンテキストメニューで Reload from Server（サーバーから再ロード）を選択します。
エディター
ジェネリックの型推論を改善
IDE の一般的なクラスと一般的なプロトコルの階層処理が改善され、多くの型ヒントに関する長きにわたる問題が解決されました。
クイックドキュメントの構文ハイライトを改善
Quick Documentation（クイックドキュメント）ツールチップが、選択した式の定義、推論される型、定義要素のクリック可能なリンクに対して構文ハイライトを提供するようになりました。 ツールチップを呼び出すには、⌘ を押して式にマウスポインターを合わせます（またはキャレットを置きます）。
複数のプロジェクトのパッケージを一目で管理
Python Packages（Python パッケージ）ツールウィンドウが、プライマリのワークフローに接続された依存関係プロジェクトがあるワークフローをサポートするようになりました。 ツールウィンドウの左にある追加パネルでプロジェクトを選択した後、パッケージのインストールとアンインストールを行い、各プロジェクトのバージョンを管理できます。
Code Vision: 使用箇所のインレイヒント
新しい usages（使用箇所）インレイヒントを使用して、クラスの実装とオーバーライドするメソッドをより簡単に把握できるようになりました。 シンボルの使用回数が宣言の真上に表示され、使用箇所に移動できるようになっています。
オフにする場合は、ヒントにカーソルを合わせてコンテキストメニューから Hide ‘Code Vision: Usages’ Inlay Hints（‘Code Vision: 使用箇所’ インレイヒントの非表示）を選択します。
Rename（名前の変更）リファクタリングのプロンプトをインライン化
PyCharm で Rename（名前の変更）リファクタリングの使用方法を更新しました。 ポップアップダイアログで新しい名前を入力する代わりに、インラインプロンプトフォームで変更できるようになりました。
その他の改善点
PyCharm 2023.1 には、超高速フロントエンド開発を可能にする Astro のサポート、GitHub のコードレビューワークフローの改善、コミットチェックの動作の改良、Docker-compose ノードの Dashboard（ダッシュボード）タブにおけるすべての Docker-Compose コンテナーのログの集約など、その他多数の更新が含まれます。 PyCharm 2023.1 の新機能ページをご覧になり、IDE で新機能をお試しください！
「PyCharm 2023.1 の新機能」録画配信
先日行われた新機能に関するYouTube 配信では、新機能の実際の動作をチェックしていただけます。こちらもぜひご活用ください！
コメント欄、課題トラッカー、または Twitter で皆様のご意見をお待ちしております。今後の更新に乞うご期待！
PyCharm チーム一同より
オリジナル（英語）ブログ投稿の作者：
Valeria Letusheva
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