【Rider/Unity特集】JetBrains .NET Meetup Tokyo 2019レポート
こんにちは。JetBrains堀岡です。
少し間が空いてしまいましたが、2019年9月3日に開催されたJetBrains .NET Meetup Tokyo 2019の開催レポートです。JetBrainsの.NET向け IDE RiderとUnityに関するテーマを中心に、こちらのアジェンダに従って資料または動画を紹介します。
なお、今回、技術セッションにおける動画の撮影はユニティ・テクノロジーズ・ジャパン様にご提案およびご協力頂き実現いたしました。大変感謝いたしております。以下に紹介する全てのRider関連セッションはUnity Learning Materialsサイトにて既に公開されているものです。
またイベントで使用したTwitterハッシュタグは#JBRiderTokyo からもイベントの様子をご確認いただけます。
1.オープニング
イベント概要の紹介および、JetBrainsの会社紹介と2018年に発足した日本チームにより日本市場における取り組みの紹介を行いました。
https://speakerdeck.com/mhorioka/jetbrains-dot-net-meetup-2019-opuningu
2.JetBrains総代理店サムライズムのご紹介
サムライズム山本裕介様(@yusuke)より、トレーニングや日本語サポート、独自の割引等、サムライズム様からJetBrains製品を購入するメリットをご紹介いただきました。
https://speakerdeck.com/yusuke/jetbrains-net-meetup-tokyo
3.Rider – Unity向け次世代C#エディタ/Rider – the next generation C# editor for Unity
JetBrainsでRider開発をリードするKirill Skrygan(@kskrygan)によるIntelliJやReSharperがどのように誕生し、市場で生き残ってきたか、そしてRiderがどのような戦略の下、誕生したか、またUnityとの技術的な協業についてストーリーベースで語られた興味深いセッションです。資料はこちらで公開しています。
現在のVisual Studio+ReSharperの32bitアーキテクチャではRoslynとの共存を考えると、パフォーマンスに制約があること、Unityの市場での広がりにより、Windows以外のプラットフォームでの.NET開発が増えたことから、以下の3つの観点を兼ね備えたIDEを目指すことより他IDEとの差別化を考えているということを聞けたのが、社内の人間としても面白く感じました。
- Cross-Platform(Visual Studioはクロスプラットフォームではない)
- Fast(Visual Studio+ReSharperより高速)
- Feature rich(IntelliJ+ReSharperの資産の活用により、Visual Studio単体/Visual Studio Codeより充実した機能)
また、Rider内部の説明では、JetBrainsが開発しOSS化されているRiderプロトコルによりUnityエディターや他のツールとの連携が実装されていることや、セッションの後半では、Unity TechnologiesとJetBrainsの深い協業がRiderを通じてどのように始まり、協業の内容がRiderの機能としてどのように実装されているのかについてもで言及されています。
4.Riderのススメ!/Why I use JetBrains Rider
室星 亮太様 @RyotaMurohoshi による日本語によるRiderのUnity関連おすすめ機能をわかりやすく紹介いただいたセッションです。Unity関連コードに対するインスペクション(静的解析)およびQuickFix(自動修正)機能やUnityとRiderの相互連携機能をサンプルコードを用いながら、わかりやすく紹介いただいています。
デモコード:https://gist.github.com/RyotaMurohoshi/8234257d864b1ea605585a81e8f6e5d8
資料は室星様のJetBrains .NET Meetup Tokyo 2019ブログ記事をご参照ください。
http://mrstar-logs.hatenablog.com/entry/2019/09/08/234404
2019年10月27日(日)にマイクロソフト様で開催された「.NET Conf in Tokyo 2019」でもRiderのセッションで講演されているようです。http://mrstar-logs.hatenablog.com/entry/2019/11/02/154939
5.Rider活用のためのヒントと小技集/Rider tips & tricks
最後のセッションはKirill Skrygan(@kskrygan)によるRiderをより便利使うための機能紹介です。エディターとしての基本機能からUnity連携機能まで様々なトピックをカバーしています。
以下さっと見たい方向けに紹介された機能概要とセッション中の説明場面へのリンクです。
- Show Intention Action(ALT + Enter/Option + Enter) =>機能名をタイプする ことによるさらなるコンテキストに応じたアクション表示(ショートカットが分からなくても、機能名を入力して表示できる。ただしその機能名を英語でタイプできる必要がある😅) https://youtu.be/d327bfNNWLQ?t=138
- ポップアップでの検索結果をFindビューに表示 https://youtu.be/d327bfNNWLQ?t=460
- 書きかけの関数や式の記述を補完してくれるComplete Statement(Shift +Ctrl/Cmd + Enter)https://youtu.be/d327bfNNWLQ?t=525
- 最後の編集箇所にジャンプ(Shift + Ctrl/Cmd + Delete、Ctrl/Cmd + E) https://youtu.be/d327bfNNWLQ?t=589
- オブジェクト指向ぽく?メソッドを指定するようにfor文や条件式コードが生えるPostfix Completion https://youtu.be/d327bfNNWLQ?t=728
- Unityにおける使用箇所表示 https://youtu.be/d327bfNNWLQ?t=839
- Unityデバッグ連携(デバッガ起動、Unityコードにシームレスにステップイン) https://youtu.be/d327bfNNWLQ?t=1043
- Unityデバッグ続き (矢印をドラッグして実行箇所に移動)https://youtu.be/d327bfNNWLQ?t=1341
- VCS(Git等)連携 https://youtu.be/d327bfNNWLQ?t=1431
- Rider上でのUnityログ表示(Unityエディタ上で見るより検索性が良い) https://youtu.be/d327bfNNWLQ?t=1893
これからRiderを試してみたい方
RiderのUnity向け機能紹介ページから30日無料版がダウンロード可能です。Riderの価格はこちらを参照ください。
イベントを終えて
製品開発チームも私自身も本イベントやCEDEC 2019を通じて、多くのゲーム開発やUnityを利用されているお客様と会うことができ、非常に有意義な機会だったと思います。今年はJetBrains Night Tokyo 2018のような大きなイベントはありませんでしたが、製品チームとともに特定製品や技術にフォーカスしたイベントや顧客訪問を実施しました。気軽に企画できることがわかったので、今後もこのようなイベントを企画していければと思います。「こんなトピックで話を聞きたい」とかありましたら是非フィードバックいただけると幸いです(ちなみに来年はJetBrainsは会社ができて20周年になります)。