Space

Spaceの2020年ロードマップ

Space 2020へようこそ! ここでは今年の計画や優先事項をお伝えし、私たちの方向性が正しいことや、皆さんが最も期待し必要としている機能を届けられる計画になっているかどうかを確かめたいと思います。 Space 2020の公式リリースは今年の第3四半期または第4四半期を予定しています。

ロードマップ
Spaceは現時点で早期アクセスプレビューで提供されていますが、その一般公開の目標は将来的な統合チーム環境としてのSpaceの背景にある概念、主な考え方、価値を提供することでした。 そのため、私たちはソフトウェア開発プロセスに完全対応するために必要不可欠ではあるものの、公開プレビューではまだ利用できない多くの機能を公開時に明らかにしました。

Space 2020リリースの主な優先事項

I. 自動化:CI/CD

私たちはソフトウェア開発プロセスの重要な要素の一つであると考えているCI/CDおよび汎用的な自動化向けの包括的ソリューションを製品の発売と共に発表しました。 しかし、私たちはこの機能をリリースできるようになるまでは保留することを決定しました。 Space 2020では、様々なデプロイ ターゲットに対応した包括的な継続的デリバリーソリューションを提供する予定はありません。 ただし、基本的なCIソリューション(パイプライン非対応)の提供を目指しています。

最初に提供を予定している機能

  • コンテナのサポート:「コンテナ化」可能なタスクがあれば、ほとんどの場合はそれを自動化して実行できるようになります。 コンテナの中ではあらゆるコマンド(デフォルトのコマンドを含む)、スクリプト、または任意のKotlinコードを実行できます。
  • Gradleの拡張サポート: Gradleのテストを報告し、専用コマンドを使ってGradleのビルド実行を単純化できます。
  • サービスコンテナ: データベースコンテナなどの追加コンテナをメインのコンテナと一緒に実行できます。
  • 他のSpaceモジュールとの統合: Space APIを利用して自動化スクリプトから直接他のモジュールと連携できます。 例えば、ビルド失敗時にチャットにメッセージを送信できます。
  • Packagesとの統合: Maven成果物(artifacts)をPackagesのリポジトリに公開できます。

II. 作業:課題、チェックリスト、パーソナルToDoリスト

Spaceのプロジェクト管理は、トップダウン計画・ボトムアップ分析・実行という3つの主な段階で構成されています。 私たちの目標はあらゆる段階で全機能のサポートを提供し、確実にそれぞれの段階を密接に統合させることです。 皆さんからのフィードバックから、Spaceのプロジェクト管理機能に高い需要があることが分かりました。 そのため、2020のリリースではプロジェクト機能を最重要項目の一つにしました。

チェックリスト

チェックリストのコンセプトを修正し、作業を分解する手順に適用しやすくする予定です。 これにより、エピックやイテレーションとチェックリストとの連携が容易になります。 また、課題との統合にも取り組んでおり、チェックリスト項目を新しい課題に変換したり、その課題を既存の課題にリンクしたりするオプションを追加しています。

課題

  • 課題の一括更新機能(複数の課題を選択し、担当者・ステータス・タグ・期限日などを更新するための視覚的なUIを含む)
  • 課題とチェックリストに対して、サブシステムの責務(Responsibilities)を使用
  • 期限日関連の処理を改善(フィルタリング、通知)
  • カスタムフィールドのサポート
  • UIとユーザビリティの改善

パーソナルToDoリスト [新着]

仕事中にToDoリストから項目を消すことに最高の喜びを感じるのなら、SpaceのパーソナルToDoのコンセプトはあなたにぴったりです。

Spaceでは、ToDoリストは個人的な短期計画に役立つツールです。 このツールを使えばSpaceでのさまざまな活動を収集し、コードレビューの実行、チャットメッセージへの返信、ブログ投稿の閲覧、課題へのコメント、ナレッジベースの記事やドキュメントの閲覧などの実行可能な項目にワンクリックで変換し、今日明日に達成するように計画することができます。

ToDoリストは不要な情報と過剰な情報をそぎ落とし、ワンクリックで日常業務を整理できるシンプルながらも強力なツールであると信じています。 パーソナルToDoリストはモバイルアプリでも使用できるようになります。

III. ナレッジベース [新着]

現在開発を進めているナレッジベースは、Spaceで最も要望の多い機能の一つです。 Books(ブック)はSpaceナレッジベースの主なエンティティです。 Books(ブック)はデザインガイドやPMM(Product Marketing Manager)サバイバルガイドのようなトピック別、JetBrainsミュンヘンオフィスなどの場所別、またはSpace、IntelliJプラットフォームなどのプロジェクト別に整理できます。

Spaceナレッジベースの初期バージョンには以下の機能が含まれます。

  • マイドキュメント:
    • ドキュメントをブログやブックに後から公開できます。
    • ドキュメントの共有。
  • ブックと記事
  • プロジェクトドキュメント – プロジェクト内のブック
  • 共同編集 – MarkdownまたはWYSIWYG(元のドキュメント形式に依存します)
  • 公開履歴

IV. 拡張性とアプリケーション

Spaceでは拡張性のサポートに重点的に取り組みました。 アプリケーションはSpaceで拡張機能を構成、再利用、共有するための主な手段です。

直近に計画しているアプリケーションの機能には以下があります。

  • 着信Webhook
  • スラッシュコマンドとチャット経由の連携
  • 外部ツールからの通知のサポート
  • HTTP APIの改良

権限については以下の対応を予定しています。

  • よりきめ細かい権限スキーム(リポジトリ単位、ブック単位など)
  • アプリケーションの権限管理
  • 単純なHTTP APIアクセスシナリオ向けの永続トークン

認証に関しては次の機能を予定しています。

  • 二要素認証とアプリケーションパスワード
  • SAML 2.0
  • ログイン試行回数の制限とCAPTCHA

データのインポート

私たちはメンバー、チーム、場所、プロジェクト、リポジトリ、ドキュメント、ナレッジベース、ロール、課題などのリソースを簡単かつ快適に移行できる手段を提供することを目標としています。

一般的に使用される形式(CSV、JSON、XMLなど)からの単純なインポート機能を提供する予定です。 Spaceは1回限りのインポートをサポートする予定です。 高度な移行ウィザードのような拡張機能は、当社の技術パートナーが制作することを前提としています。

アプリの配布

Marketplace経由でアプリケーションを配布する仕組みを提供する予定です。

Space開発に関するその他の重要な方向性

I. IntelliJベースのIDEのプラグイン

現在、私たちがIDEプラグインに関して最も注力している事は、以下のようなIDEからのコードレビュープロセスのサポートです。

  • 公開中のレビューの概要と、それらを絞り込むためのオプション
  • 担当中のレビューに関する通知
  • 詳細およびレビュー担当者リストの編集
  • コメントと回答
  • 新規ブランチレビューの作成

その他の機能:

  • 初期プロジェクトのセットアップ
  • パッケージ検索
  • IDE内で不明なSpaceのパッケージ参照を直接解決
  • IDEからのSpace自動化スクリプトの編集とローカル実行

II. 会議とカレンダー

最近では誰もが何らかのカレンダーを利用しています。 そのため、私たちは以下のツールとの統合機能を提供することに注力しました。

  • Google カレンダー
  • Microsoft Outlook 予定表

二番目の優先事項は、スタンドアロンモードでSpace Calendarsのサポートを確保することです。 この目標を達成するため、以下の機能に対応する予定です。

  • 外部メンバーの招待
  • 招待の送信
  • 招待への応答
  • 今後のイベントに関する通知(デスクトップ、モバイル)
  • すべてのカレンダーイベントに対応したCalDAV API

新機能

  • 会議、休暇申請、その他の不在ステータスを統合したカレンダー
  • 終日会議
  • 定例会議の改善:単発イベントの削除または更新

III. チャットとモバイルアプリ

Spaceのチャットにはあらゆる通知が集約されています。 チャットはすべてのモジュールの通知を配信するため、私たちはスマート通知のグループ化、デフォルト値の設定、柔軟な設定など、最適な通知メカニズムが不可欠であると考えています。 また、この点についてはモバイルアプリ(iOSおよびAndroid)でも集中的に取り組んでいます。

チャットおよびモバイルアプリの計画には以下の実装が含まれています。

  • チャット内の全文検索
  • 組織のワークフローに沿った課題、コードレビュー、ダイレクトメッセージ関連通知の柔軟なグループ化
  • 音声通話とビデオ通話
  • 新規コミットや新規自動化ジョブを含むさまざまなイベントの購読を拡充
  • チャット内アプリケーション(ボットやサードパーティ製品の統合)
  • パフォーマンスの改善
  • Spaceからメンション可能なエンティティを追加(@teams、@projects、@locations)
  • 不在ステータス、会議、最新の活動状況(IDEでの作業、ブログ投稿の書き込みなど)に関する情報や独自のステータスを含む統合ユーザーステータス。

IV. コラボレーターロール

組織のメンバーではないものの、Spaceを権限が制限された状態で利用できる外部メンバーを追加したいというご要望が多数寄せられていました。 外部メンバーのロールは利害関係者、顧客、パートナー等に使用できます。

その他に追加を予定している機能

  • Gitの地域間レプリケーション
  • リポジトリ変更のカスタムワークフロー
  • ターン制コードレビュー
  • コードレビューのルール設定機能(レビュー担当者数、レビュー担当者のロールなど)
  • 自動コードレビュー作成と処理ルール
  • NuGetとNPMのサポート
  • パッケージリポジトリのクリーンアップポリシー
  • 脆弱性検索との統合
  • チャット、ブログ、チーム、課題、コード、オンラインヘルプ内の全文検索
  • コンテキストベースの候補を提供するよりスマートなデータ分析(タイムゾーンの違い、空き状況など)

フィードバックをお寄せください

以上が今後リリース予定のSpace 2020の計画です。 あなたのチームや会社でSpaceをより活用いただくための機能はございましたか?本ブログへのコメントや課題トラッカーに機能リクエストを投稿してご意見をお寄せください。

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[原文Original post in English is written by Valerie Andrianova

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