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IntelliJ IDEA 2020.1:Java 14対応、デバッガ内データフロー解析、LightEditモードなど

IntelliJ IDEA 2020.1 がリリースされました。 この新バージョンでは Java 14 の対応と各種 Web フレームワークやテストフレームワーク向けの新機能が追加されています。 また、データフロー解析のサポートによるデバッガの強化、新しい LightEdit モードの追加、JDK のダウンロードと構成機能の追加など、さまざまな機能強化が行われています。

この最新リリースで実装されたすべての新機能を詳しく知るには、当社 Web サイトの「IntelliJ IDEA 2020.1の新機能」ページをご覧ください。 当該ページにはほぼすべての新機能と機能強化のほか、重要な修正や軽微な修正の概要が掲載されており、目次を使って簡単に移動できるようになっています。

リリースの要点をデモ動画で確認したい方は、数週間前に投稿された以下の IntelliJ IDEA 2020.1 概要動画をチェックしてください。動画自体は英語ですが、YouTubeの[設定]−[字幕]−[自動翻訳]から日本語を選択すると、翻訳された日本語を参考にご覧いただけます。

また、更新内容を簡単に確認したい方のために、ぜひ知っていただきたいバージョン 2020.1 の主な変更点を以下に掲載します。

Java

  • IntelliJ IDEA 2020.1 は Java 14 とその新機能に対応しています。 この中には、Records のコードインサイトへの完全対応のほか、instanceof 演算子のパターンマッチングへの対応が含まれています。
  • プロジェクトを作成・構成する際や必要な Java のバージョンが無い既存プロジェクトを開く際に IDE から直接 JDK のビルドをダウンロードし、セットアップできるようになりました。
  • 日付形式の大文字・小文字の使用状況を分析し、その他の冗長なメソッド呼び出しを探す新しい Java のインスペクションが追加されました。 また、IDE が文字列リテラル内の不要な文字のエスケープ処理を報告し、それらの削除を提案できるようになりました。

エディタ

  • 新しい LightEdit モードを使用すれば、プロジェクト全体の作成や読み込みを行うことなく、テキスト対応のエディタで個別のファイルを手軽に修正することができます。
  • 直接適用できる Rename リファクタリングと Change リファクタリングが新たに追加され、クラスやメソッドのパラメーターの名前変更や編集を素早く行えるようになりました。
  • 新しい Code Version を使用すれば、Java シンボルの使用箇所と実装を表示できます。
  • ナビゲーションバーに Java のクラスとインターフェースのメソッドが表示されるようになりました。
  • Zen モードは Distraction Free モードと Full Screen モードを組み合わせたものであり、注意散漫のもとになる表示を排除してソースコードに専念できるようにします。

デバッガーとプロファイラー

  • IntelliJ IDEA 2020.1 の JVM デバッガーにはデータフロー解析機能が追加されています。 この機能は、あるコードが実際に実行される前にその実行を予測します。
  • この新バージョンではメモリリークを検出し、メモリ使用量を最適化する方法を発見するのに役立つ .hprof メモリダンプファイルを開くことができます。

バージョン管理

  • 新しい Commit ツールウィンドウでは変更済みファイルリストや差分用のエリアが広く確保されており、変更が準備できた時点でコミットに変更を加えたり、コミットメッセージを繰り返し作成したりできます。
  • 改修された「Interactively Rebase from Here」ダイアログでは、適用されているアクションを示すグラフが組み込まれ、コミットの詳細を表示し、必要に応じて変更のレビューやリセットを行えるように差分を表示できるようになっています。
  • Branches ポップアップに見やすい検索フィールドと改良された Refresh ボタンが追加されました。

外観

  • IntelliJ IDEA 2020.1 では、最近導入された JetBrains Mono がデフォルトのフォントになりました。
  • IntelliJ IDEA 2020.1では、各種オペレーティングシステムで共通の新しいデフォルトのライトテーマである IntelliJ Light が導入されています。

フレームワークとツール(Ultimate)

  • HTTP クライアントがパス変数と URL パスを正しく自動補完できるようになり、HTTP リクエストファイルから直接関連するエンドポイントに移動できるようになりました。
  • Spring WebFlux:IDE が Rendering API と適切に連携するようになったため、コードの自動補完と関連ビューへの移動のほか、その他のコードインサイト機能も利用できるようになりました。
  • IntelliJ IDEA 2020.1 Ultimate は新しい Selenium UI Automation Testing プラグインを介し、人気の Web アプリケーションテスト用フレームワークである Selenium 向けに IDE 基本機能のサポートを開始しました。
  • IntelliJ IDEA 2020.1には、JavaアプリケーションとKotlinアプリケーションの両方に使用できるJMSおよびSpring Messaging API対応のコードインサイト機能一式が付属しています。
  • Micronaut のサポートが拡張され、構成ファイル内パラメーターの自動補完のほか、ナビゲーションとクイックドキュメントが追加されています。
  • IntelliJ IDEA 2020.1では多数の便利なインスペクションが追加され、RxJavaのサポートが強化されています。
  • 初期構成をガイドする New Project ウィザードで直接 Quarkus と MicroProfile のプロジェクトを新規作成できるようになりました。
  • R2DBC、Vert.x SQL Client、Apache Spark SQL、Apache DB Utilsなどに対応したインジェクションが実装されました。
  • IntelliJ IDEA 2020.1には強力なサーバースタブ生成ツールである Swagger Codegen、API クライアント、および幅広いプログラミング言語をサポートするドキュメントが統合されています。
  • 新バージョンでは OpenAPI/Swagger の各仕様への対応も追加されています。

Docker と Kubernetes

  • Docker レジストリからさらにイメージをプルしやすくするため、UI を改修してモーダルダイアログを撤廃しました。
  • エディタのガターから「Apply」コマンドを起動し、ローカルファイルで定義された状態に一致するKubernetesクラスターを更新できるようになりました。

新バージョンでは Scala、JavaScript その他のテクノロジーに対応した改善も追加されています。 また、ターミナルセッションの分割、型定義のクイック表示、実行構成のファイル保存などの小さいながらも便利な機能が多数実装されています。

これらの変更の中に興味のあるものがある場合は、IntelliJ IDEA 2020.1 の新機能ページで詳しい情報を確認してください。

さらなる詳細や 2020.1 のリリースに向けてクローズしたすべてのチケットについては、リリースノートをご確認ください。

ぜひ今すぐ IntelliJ IDEA 2020.1 をお試しください。フィードバック大歓迎です!何らかの問題が発生した場合は、バグトラッカーにご報告をお願いします。

追記:2020.1へアップデート後、IDEが起動しない問題が発生した場合、日本語記事「IntelliJ IDEA / PyCharm 等 JetBrains IDE 2020.1 アップデート関連の問題と対処」をご確認ください。

新しい IntelliJ IDEA 2020.1 を入手するには、無料で便利にIDEのバージョン管理可能なな JetBrains Toolbox App を使用するか、IDE でアップデートをチェック(IntelliJ IDEA | Check for Updates)を使用してください。または、Web サイトから直接新バージョンをダウンロードすることもできます。

Happy Developing!

[原文Original post in English is written by Artem Sarkisov

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