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AppCode 2022.3 のリリースと販売・サポート終了のご案内

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こんにちは。

AppCode 2022.3 がリリースされました! macOS 13 と Xcode 14.2 への対応、Swift 用のリファクタリング機能の追加、言語インジェクションの有効化、および新しい設定の同期方法が導入されています。

なお、本製品はバージョン 2022.3 のリリースをもってサポートを終了することになりました。 AppCode の新しいサブスクリプションの販売と既存サブスクリプションの更新は、2022 年 12 月 14 日をもって終了いたします。 すべての有効なサブスクリプションに対してバージョン 2022.3 のフォールバックライセンスが提供されます。

AppCode のサポート終了

JetBrains は 11 年前に AppCode 1.0 をリリースして以来、その専門知識を生かして iOS/macOS 向けのコーディングを快適にすることを目指してきました。 また、第一級 C++ のサポート(JetBrains のクロスプラットフォーム C/C++ IDE である CLion からの移植)、新しい Swift 言語の初期サポートの極めて迅速なリリース、さらには Kotlin に対する情熱と JetBrains のモバイルテクノロジーに関する知識の結晶である Kotlin Multiplatform Mobile テクノロジーなど、多くの実績を残してきました。

この製品の採用という面では若干の伸びがあったものの、市場シェアは期待値に到達できませんでした。 その結果、本製品のサポート終了と、JetBrains の取り組みを別の方向に集中させるべき時が来たと考えるに至りました。

テクニカルサポートの提供とリリースのアップデート(具体的には Xcode 14 との互換性に関する問題を解決するアップデートと重要なセキュリティアップデート)は、2023 年 12 月 31 日まで継続する予定です。 アップデートの範囲は、これらの 2 つの領域に限定される予定です。

なお、Kotlin Multiplatform Mobile は AppCode のサポート終了とは無関係であり、今後もツール開発への投資は継続して行われることに注意してください。 詳細と更新情報については、Kotlin ブログをご覧ください。

フォールバックの範囲拡大

通常、フォールバックライセンスの付与対象はユーザーがサブスクリプションを開始した製品バージョンのライセンスとなりますが、 今回は感謝のしるしに例外的な対応を行うことにしました。 フォールバックライセンスの対象ユーザーには、サブスクリプションが終了した時点で有効なバージョンのライセンスが提供されます。

最後となりますが、皆さんの長年にわたる支援と AppCode の進化へのご協力に感謝の意を表したいと思います!

AppCode 2022.3 のアップデート

互換性

このリリースでは、プロジェクトを開く際に発生していた例外の修正、macOS の互換性に関する警告の無効化、macOS 13 での Reveal の統合におけるデバイスへのビルドに関する問題の修正を行いました。 これらの更新により、AppCode 2022.3 が macOS 13 と Xcode 14.2 に対応しました。

Swift リファクタリング機能の改善

JetBrains は Swift のリファクタリングを改善することに注力しています。 このバージョンでは機能を拡充し、既存の機能を改善しました。

  • 新しい Inline function(関数のインライン化)リファクタリング(⌥⌘N) が追加されました。 すべての呼び出しを置換するか選択した呼び出しのみを置換するかを選択し、インライン化された関数を削除するかどうかを指定できます。Inline Function in Swift
  • インライン化する場合、IDE はインライン化された関数で使用されているシンボルのアクセシビリティのチェック、inout 関数の引数の適切な処理、静的メソッドに対する暗黙の呼び出しの正確なインライン化などを行います。
  • 使用箇所からプロパティを作成するか抽出する場合、AppCode が var および let プロパティ宣言の選択肢を提示するようになりました。
  • static subscript からのメソッド抽出で、static メソッドが生成されるようになりました。 変数の有効期間とスコープを考慮し、mutating 修飾子を見逃さなくなっています。
  • extension にプロトコル準拠を抽出しても、ドキュメントコメントが失われなくなりました。

イニシャライザーとデイニシャライザーの補完の強化

Swift のコード補完に若干の改善が加えられています。

  • スマート補完が候補リストを作成する際に、代入内の @autoclosure を無視するようになりました。
  • init および deinit キーワードを補完する場合、重複するスペースが削除され、必要な波括弧と丸括弧がこれらのキーワードの後に追加されるようになりました。
  • AppCode 2022.3 では、イニシャライザーとデイニシャライザーのステートメント補完アクションも使用可能です。
ステートメントの補完

インテンションのプレビュー

クイックフィックスの使用に不安がある場合や、単に適用後の結果を知りたいだけの場合は、⌥Enter メニューで選択したクイックフィックスの Quick Documentation(クイックドキュメント)(F1)を開いてください。 すると、インテンションのプレビューが有効になり、コードにクイックフィックスを適用した場合の更新結果を確認できます。
インテンションのプレビュー

注入された言語

SQL 文字列、HTML コード、正規表現、または他の言語のサンプルを含む Swift の文字列リテラルについて、⌥Enter メニューを使ってこれらの言語をその文字列に注入できます。 これにより、選択した言語に基づく正確なコードハイライト、言語固有のインテンション、特定のコード箇所を編集するためのエディターの専用領域が使用可能になります。
言語インジェクション

UML ダイアグラムへの更新

AppCode 2022.3 では、Swift および Objective-C クラスの UML ダイアグラムが強化されました。

  • Project View(プロジェクトビュー)のファイルからダイアグラムにアイテムをドラッグできます。
  • すべての変更済みのファイル、開いているファイル、またはプロジェクトのソースファイルなどの範囲を指定してダイアグラムのノードを絞り込めます。

新しい設定の同期方法

異なる製品インストール環境や各種 IntelliJ ベースの IDE 間で設定を同期するための新しいソリューションが導入されました。 ユーザーの JetBrains Account に接続されたクラウドに設定を保存し、プラットフォーム、バンドルプラグイン、およびサードパーティプラグインの共有可能なすべての設定を同期できます。 詳細を参照し、Preferences(環境設定)| Settings Sync(設定の同期)| Enable Settings Sync(設定同期の有効化)で有効にしてください。

AppCode をダウンロード

AppCode チーム一同より
JetBrains
The Drive to Develop

オリジナル(英語)ブログ投稿の作者: