便利なJetBrains Toolbox App、お使いですか?
こんにちは。JetBrainsの堀岡です。
先日自己紹介して以来、間が空いてしまいました。なんとか試用期間も終え、営業に関することは完全に理解したので、日本語ブログも書かなくてはと思っておりました。
ということで、今日はJetBrains歴が長い方でも実は使っていない人もいる、便利なJetBrains Toolbox Appをご紹介したいと思います。(追記:2021年にToolbox AppのUIが変わり、日本語化も提供されています。詳細は日本語言語パックで始めるJetBrains IDE – 前編 をご覧ください)
JetBrains Toolbox Appとは
ひとことで言うと、JetBrainsのToolbox製品(=IDE製品)の起動、インストール、更新および設定を一元管理するための無料のソフトウェアです。
こちらからダウンロード可能です。
以下、代表的な機能を紹介していきます。
新バージョンの通知とインストール
JetBrainsのIDEは様々なライブラリやフレームワーク、プログラム実行環境をサポートしながら日々進化しています。メジャーリリースは年に3回、バグフィクスを含む、マイナーアップデートは数週間に1回リリースされますので、気持ち良く利用するためには、常に最新バージョンの利用をお勧めしています。
一方で、新バージョンのリリースを見落としていたり、忙しい時はバージョンアップを後回しにしてしまった結果、最新バージョンでは修正済みのバグで悩んでしまったり、便利な最新機能を使う機会を逃してしまうことは少なくはないと思います。
ToolBox Appを使うと、お使いのJetBrains IDE製品の新バージョンが利用可能になるとToolBox内でToolsタブ内で通知され、UpdateボタンまたはUpdate allリンクのワンクリックでバージョンアップが可能になります。リリースノート(What’s new)へのリンクも提供されるので、新バージョンの内容を確認してからバージョンアップということもできます。
複数のバージョンおよびEAP(Early Access Program)の管理
残念ながら、あなたを幸せにしてくれるはずの新バージョンが不幸を呼んでしまうことも起こりえます(バージョンアップしたら動かなくなった等)。そんなときも安心。ToolBox Appなら、Roll Back to <version> からワンクリックで1つ前のバージョンにロールバックする(古いバージョンに戻す)ことができます。
複数のバージョンを並行して使いたい場合は、今使っているバージョンをUpdateせずに、新しい(または古い)バージョンを別途インストールすることも可能です(インストール可能製品一覧のInstallボタン横のvから選択可能)。
複数バージョンをインストールしたら、使いやすいように並べ替えも可能です。
リリース前の新機能を試してみたいという冒険好きのあなたや、正式リリースまでBug fixを待てないというお困りのあなたのために、EAP(ベータ版)もワンクリックでインストールしてお試しいただくこともできます。
EAPバージョンをインストールすると、インストール済みIDE一覧にEAPマーク付きのIDEアイコンが表示されます。
一元化されたJetBrains IDEの起動とプロジェクト管理
最近では、モバイルアプリやデバイス側とサーバーサイドを一人で担当し、複数のプログラミング言語を用いて開発したり、勉強会等に参加して、チュートリアルを自分で試してみたり、複数のツールを用いて複数のコードベースで作業する方も少なくないと思います。
「この前PHPで試したあのコード、どこにあったっけ。。。えっとJavaのコードは。。。」なんてことは無いでしょうか?私は物忘れが激しいのでよくあります。でもToolbox Appを使っていれば、前述のToolsタブからインストール済みのIDEを起動することはもちろん、 Projects タブから以下のようにインストール済みのすべてのIDEで使用したプロジェクト一覧を表示することが、(複数のIDEバージョンがインストールされている場合)IDEのバージョンを指定してプロジェクトを開くことができます。
各種設定の一元管理
比較的規模の大きいプロジェクトで開発していて、IDEの動作がもっさりしている時は、IDEが使うJava heap sizeを大きく割り当てるとパフォーマンスが改善することがあります。IDEからも設定できますが、Toolboxのインストール済みIDEの Settings メニューからMaximum heap size で値を設定することができます。複数のバージョンや複数のIDEをお使いのあなたにとっては、こちらからの設定が便利なはずです。
その他にも、以前利用していたpleiadesで公開されている日本語化プラグインを無効化する時に必要となる、IDEが使用するvmoptionsファイルの編集も Java Virtual Machine Options のEditボタンから呼び出すことができるます。聞いたところによると、pleiades日本語化プラグイン利用時のトラブルの一番の原因はvmoptionsファイルの不整合や設定ミスらしいので、Toolboxから設定できるということを覚えておくとハードルが下がるのではと個人的には思います。(注:2020年より、pleiades開発者にもご協力いただき作成しているJetBrainsから公式の日本語言語パックが公開されています。)
リンク
- Toolbox app公式ページ(2019年11月より日本語になりました)
- サムライズム様 によるToolbox app紹介ページ(日本語)
- FAQ(英語)はこちら
- 重要:Toolbox経由の場合、IDEはデフォルトではどこにインストールされるか
- Toolbox テクニカルサポートページ (英語)
- Issue Tracker(バグレポート) 既知の問題の検索や新規バグの報告
おわりに
日々進化し続けるJetBrains製品を快適に使う上でToolboxがどのように役立つかご紹介しました。Toolboxの機能とメリットを少しでも感じていただけたら幸いです。
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