Kotlin/Native v0.6 リリース!
Kotlin/Native v0.6をバレンタインデーにリリースいたしました。以下の機能を実装したメジャーリリースになります:
- コンパイラとGradleプラグインのマルチプラットフォームプロジェクトサポート
- Objective-C/Kotlinコンテナクラスの透過的なインターオペラビリティ
- 組み込み器機ターゲットのサポート(STM32 ボード)
- Kotlin 1.2.20、Gradle 4.5、Java 9サポート
- WebAssemblyバイナリの縮小化 (最大で160KiB縮小)
- CLion 2018.1向けのプラグイン修正 (macOSプラットフォームのライブラリインデクサーの修正)
v0.6でKotlin/Nativeマルチプラットフォームプロジェクトをサポートし、単一のGradleビルドから異なるKotlinバックエンド、例えばJVMとNativeとJSをビルドできます。こちらのリポジトリをご参考にしてください。
また、ついにKotlin/Nativeプログラムを組み込み器機向けにビルドできるようになりました。現在のところZephyr Projectカーネルを使ったSTM32ベースのマイクロコントローラを対象としています。この機能はまだ実験的で、お試しになるとまだまだ問題にぶつかるかもしれません。Cとのインターオペラビリティにはまだいくつか問題がありますが今後のリリースで修正される見込みです。
v0.6の興味深い機能は -produce framework
operational modeにおけるコレクションの透過的なインターオペラビリティです。つまり、KotlinのList、
MutableList、
Set、
MutableSet、
Map、
MutableMapをコンパイルすると
Objective-C/SwiftのコレクションであるNSList、
NSMutableList、
NSSet、
NSMutableSet、
NSDictionary、
NSMutableDictionaryとして扱えます。
今回のリリースの重要なゴールはコンパイラのユーザビリティーと安定性の改善でした。多くの既知のバグやKotlin/JVMの非互換を修正いたしました。
最後に、CLion 2018.1のKotlin/Native v0.6サポートが追加されました。技術的な理由から、自動アップデートはできませんので手動でこちらよりダウンロードしてください。
最新バージョンをお楽しみいただき、素敵なバレンタインデーを過ごせますように!
バイナリはこちらよりダウンロードしていただけます: macOS, Linux, Windows
GitHubのリリースページはこちらです
[原文]