成功するユーザーグループに向けた8つのステップ
ユーザーグループの立ち上げは容易なことではありません。 しかし、情熱を分かち合う仲間と楽しめることに従事し、新しい物事を学習して自身の知識やスキルを磨きながら最新の状態に維持し、同業者仲間に出会うことには、その努力に見合った十分な価値があります。
私たちJetBrainsは果敢な開発者と情熱家の集団であり、コードこそが私たちの情熱の源だと考えています。 素晴らしいツールの制作は、インスピレーションやチームワーク、意見、細部への配慮なしでは実現不可能です。 ユーザーグループを作るには、同様の資質が大いに求められます。
当社には、素晴らしい経験豊富なユーザーグループの主催者がたくさんいます。 この記事では、彼らによる適切なユーザーグループを作るためのヒントやコツをご紹介したいと思います。
共同主催者探し
ユーザーグループの運営は通常、当初の予想をはるかに超える努力を要求されるものです。 ユーザーグループを発足させるには、あなたの夢と責務を共有し、あなたに支援や意見を提供できる共同主催者を見つけることが重要です。 あなたはブレインストーミング、プログラミング、イベントの運営など、多くの時間を共同主催者と共に過ごすことになりますので、自分と波長の合う人たちでチームを結成しなければなりません。
“時間はかかるかもしれませんが、他の人に協力を求めることは必要です。 あなたが病気になったり、長期休暇を計画したりすることもあるでしょう。そんなときでも誰かがグループを運営する必要があるのです。”(Rachel Appel、.NET Valley元主催者)
スポンサー探し
あなたのユーザーグループは独立系のグループか、企業が運営するグループになるかもしれません。 いずれにせよ、会場、講演者、賞金、その他ありとあらゆる費用を負担できるスポンサーが必要になるでしょう。
企業が運営するグループの場合、スポンサーや場所、プロモーション能力を発掘するのは比較的容易です。 会社のメーリングリストを使って招待状を送信してより多くの参加候補者に通知し、講演者を募り、会社のウェブサイトでミートアップを告知することができます。 企業がユーザーグループのミートアップを主催することにもメリットがあります。そうすることで、地域市場における自社のブランドを支えることができるからです。
“私たちが非常にうまくいった理由の一つは、早い段階でスポンサー探しを始めたことです。 その結果、さまざまな企画を開催する負担を少し和らげることができました。以前、あるミートアップでスポンサーの資金を使ってバーベキューを開催したことがあります。それによって私たちやスポンサーの知名度が向上しましたし、間違いなくやって良かったと思っています!”(Maarten Balliauw、Azure User Group Belgium)
会場の選定
容易に利用できるプロジェクターや大画面を備え、プレゼンを聞くのに十分に静かな場所であればどこでも大丈夫でしょう。 無料Wi-Fiが使えることも、強みになります。
“コストは非常に大きな要素です。 もう一つの要素は会場へのアクセスです。 地下鉄駅付近の場所や、市街地から車で1時間も移動する必要のない場所を見つけることが重要です。”(Rachel Appel、.NET Valley元主催者)
しかし、最も一般的な解決策はオフィスや専用のイベントスペースを借りることです。 ユーザーグループにスポンサーが付いていれば、スポンサーは自社のスペースでミートアップを主催することができます。
“私たちは講演者が決まると、複数のスポンサーの中から1社または2社に連絡を取り、30名から40名を収容できる部屋が社内にあるかどうかを確認するようにしています。そのような部屋があれば、そこが私たちのイベント会場になります。”(Maarten Balliauw、Azure User Group Belgium)
若干フォーマルではないイベント開催場所をお探しですか? あなたの行きつけのパブやコワーキングスペースを試されてはいかがでしょうか。 サマーパーティーの開催は体裁を変え、よりリラックスした雰囲気でさまざまな話題について話し合える絶好の機会です。
講演者の募集
カンファレンスや他のユーザーグループのミートアップでは専門家のつながりを通し、地域コミュニティの講演者を探すことができます。 講演者の候補がお住まいの都市を訪問する予定がある場合、候補者に事前に連絡を取り、あなたのイベントでの講演を依頼しましょう。
“ソーシャルネットワークを使えば面識のない人物にいつでも接触できますし、コストを負担さえすれば相手はたいてい喜んでイベントでの講演を引き受けてくれます。”(Rachel Appel、.NET Valley元主催者)
あなたのユーザーグループに関心を示した、あるいは同ユーザーグループでの講演を希望している人全員をメモに書き留めてください。 講演者の候補や話題のリストを保管し、次のイベントを開催する際にそれらの人物に連絡してください。
講演者は著名人であったり、Twitterで多数のフォロワーを獲得している人物であったりする必要はありません。 今のところは、あなたのユーザーグループの中で刺激的なプロジェクトに関わっている、最先端の話題を研究している、あるいは自身の見識や困難な課題を解決した経験を共有したいと考えている人物になるかもしれません。
“私は未経験の人に初めての講演を開催することを勧めています。ミートアップのたびに私は出会った人に連絡を求め、アイデアの共有を促しています。 このようなアイデアが数カ月後の講演に結びつくことはよくあります。 どの優秀な講演者もかつては初心者でしたし、ユーザーグループはあなたが講演者として成長するのを支援することができます。 ですから、私は優秀な講演者を招くだけではなく、人々が優秀な講演者になるのを支援することを目標としています。”(Anastasia Kazakova、St.Petersburg C++ User Group)
しかし、講演者を見つけられなかったり、講演者に土壇場で講演をキャンセルされたりしてもイライラしないでください。
“すべてのミートアップで講演者が必要になるとは限りません。 ハックセッションや議論の場も、適切な開催形態になり得ます。”(Justin Kaeser、Munich Scala User Group)
計画に固執すること
運営チームと場所の候補が準備できたら、カレンダーで日付を予約し、取り消さないようにしてください。 これにより延ばし延ばしにせず、完璧さを追求することをやめることができます。
“負荷を分散するため、他の人員を1人か2人確保してください。ただし、必ずあなたの目標にも沿うようにしてください。 他のユーザーグループのリーダーを見つけて話しかけてください。同じテクノロジーや分野である必要はありません。彼らに支援を依頼してみましょう。 定期的にイベントを開催するため、奮闘しましょう。そのような行動が、あなたのグループを活性化し続けます。”(Yann Cebron、JUG Hannover)
“とにかくやってみることです! 私は長らくユーザーグループを立ち上げたいと思っていましたが、自分にそれができるとは思っていませんでした。 講演に前向きな人の少なさに悩むこともあれば、他の事に取り組まなければならないこともあります。 でも私はコミュニティを理解し、愛しています。ですから、努力に見合った価値があると思っています。” (Anastasia Kazakova、St.Petersburg C++ User Group)
定期的に開催すること
定期的なミートアップの開催は、ユーザーグループを宣伝し、会員数を増やすうえで非常に有効に作用します。 イベントを完璧なものにする必要はありません。わずか数人のイベントであっても、あなたに経験や将来に向けてのインスピレーションをもたらしてくれるでしょう。
“私は次のミートアップへの参加を直接呼びかけるため、先行するイベントに先だって次のイベントの告知を準備するようにしています。 大抵の場合、私は各イベントを始める際に次のオフ会の告知をプレゼンの導入部に含めるようにしています。”(Anastasia Kazakova、St.Petersburg C++ User Group)
ミートアップの日程を固定することは良い事です(毎月第1木曜日など)。 あなたの分野で名声を確立しているユーザーグループがすでに存在する場合は、あなたのイベントと日付が重ならないようにしてください。 ソーシャルメディアや口コミを通じて、より多くのイベント参加者を募りましょう。
“Twitterとニュースレターが私たちの主な原動力となっています。 LinkedInとFacebookはその次に役立っています。”(Maarten Balliauw、Azure User Group Belgium)
利用可能なすべてのコミュニケーション手段を利用しましょう。 イベントはいくら宣伝しても宣伝しすぎるということはありません。 名声を確立しているユーザーグループさえも、時には参加者が少ないことがあります。 臆することなく、とにかくやり続けてください。
“私はただ meetup.com でイベントを告知し、自分のTwitterアカウント(現在のフォロワーは約1300人)から時々つぶやいているだけですが、参加者のリストや待ちリストを獲得しています。 ただし、通常の離脱率は40~50%となっています。 全体的には満足しています。”(Anastasia Kazakova, St.Petersburg C++ User Group)
参加者に語りかけましょう
コミュニティに関わりましょう。参加者から関心事や会いたいと思っている人物の情報を聞き出しましょう。 ユーザーグループの中には、初めてのミートアップを対話形式で開催したいと思っているものもあります。 このようなユーザーグループは参加者に問題を投げかけ、議論を求めます。 これにより、主催者はユーザーグループの会員の関心事や期待を明確にすることができます。 リストができたら、次のイベントの日程を決められるかと思います。
“私たちはかつてイベントが終わるたびにGoogle フォームを使って意見を収集していましたが、全員がそれを使っているわけではなく、かつ全員の意見を代表するものではないことに気付いてからはそのような収集方法をやめました。 今では参加者と話をして、ミートアップや講演者についての彼らの思いを聞き出すようにしています。”(Maarten Balliauw、Azure User Group Belgium)
講演が終わった後に多くの質問が出た場合は、最寄りのカフェやパブで話を続けることを提案してもよいでしょう。
ユーザーグループの会員に賞品を用意しましょう
ステッカー、ノート、Tシャツ、ソフトウェアのライセンスなどはすべて、参加者にとって素晴らしいプレゼントや賞品になります。 これらは必ずしも必要なものではありませんが、あなたのコミュニティを支える良い伝統を生み出し、あなたのイベントへの注目を集めるための素晴らしい道具となります。
JetBrainsは、活動中の開発者ユーザーグループに
グループの定期的な地域のイベントでくじ引きの景品としてご活用いただける当社プロフェッショナルツールの無料ライセンスを提供しています。 当社はJava向けのIntelliJ IDEA、.NET向けのReSharper、PHP向けのPhpStorm、Python向けのPyCharmなど、その他多くの製品を含む市場で広く使われているテクノロジーや言語に対応した効果的なソリューションをご用意しております。
弊社はお客様によるコミュニティへの献身を高く評価しているため、ユーザーグループの主催者様にも無料の年間サブスクリプションを提供しています。
今すぐオンラインフォームを送信してあなたのユーザーグループに対する支援を受けるか、ご質問がある場合はcommunity-support@jetbrains.comまでメールをお寄せください。ベストを尽くしましょう:)
[原文] Original post in English is written by Nadya Davydova