GoLand 2019.3:実行速度のさらなる高速化、Go Modulesサポートの改善、新しいクイックフィックスなど
GoLand 2019.3がリリースされました!
このリリースは、通常のリリースとは若干異なります。 より快適にGoLandで開発をするために、今回はバグや不具合、予期しない動作、使用上の混乱の原因をできる限り取り除くことを目標としました。 しかし、いくつかの新機能も追加できました。 それでは、2019.3バージョンを紹介します!
GoLand 2019.3はCPU消費が減り、実行速度がこれまで以上に速くなりました。 また、Go Modulesの対応強化、新しいクイックフィックス一式の追加、リファクタリング機能の補強、さらに、Mozilla rrを使用してアプリケーションをリモートでデバッグをサポートしました。 コードインスペクション動作とコード編集機能も改善されました。例えば、runeリテラルに対し、明確かつ簡潔なエラーメッセージが表示されるようになりました。 また、すべての新規プロジェクトに対してGlobal File Watcherを有効したり、MongoDBとの連携したりできるようになりました!
主な変更点はこのブログ投稿でご覧いただけますが、実装内容の詳細については新機能ページで確認することができます。
これまでGoLandをお試しになったことがない方は、この機会に30日間の無料体験をご利用ください。すべての新機能を評価することができます。
新機能ハイライト
パフォーマンス
GoLand 2019.3はCPU消費が減り、起動時間を含めて実行速度が速くなりました。
Go Modules
- go.modファイルでは、コードハイライトや、Project Viewで依存関係のインポートパスからそのソースへのナビゲーションが可能です。
- Go Modulesはその完全なインポートパスとともに表示され、そのバージョンは、Project Viewで色調を抑えたフォントカラーで表示されます。
デバッガ
- Evaluate Expression(式を評価)で、埋め込み(embedded)フィールドのメソッドを直接呼び出せるようになりました。
- Linux上でMozilla rrを使用してリモートでアプリケーションをデバッグできるようになりました。
新しいクイックフィックス
- Delete all unused parameters(未使用のパラメーターをすべて削除)で一度に未使用のパラメータをすべて削除。
- Create method/function(メソッドや関数の作成)で、呼び出しがない場合に不足している関数やメソッドを作成。
- Delete parameter namesとRename to _は、未使用パラメータの名前と型、および関数型として使用されている関数を迅速に処理するのに役立ちます。
- Reuse/Expand signature typesで、1つの宣言でパラメータの定義をマージしたり、型を各パラメータに追加。
リファクタリング
- Change SignatureはParametersとResultパラメータタブでパラメータの型を示します。また、新しいチェックボックスReuse typesを取得し、結果の型を折りたたむようになりました。
- Extract VariableとRenameで名前の提案をさらに改善しました。 例えば、型エラーの式の場合はerrが、context.Contextの場合はctxが提案されます。
コードインスペクション
コードインスペクションの動作が改善されることで動作対象がより明確になり、コードの特定の部分に対して最も関連性の高いクイックフィックスとインテンションアクションが表示されるようになりました。
コード編集
- runeリテラルの場合、式が不正である理由を説明するエラーメッセージがより明確かつ簡潔に表示されるようになりました。 また、エディタでruneリテラルを操作中に予期しない動作が発生する原因となっていた複数のバグを修正しました。
- シンタックスハイライトが短いvar宣言の左側での再代入に対応しました。
- コードの折りたたみが複合リテラルに対応しました。
Live templates(ライブテンプレート)
ライブテンプレート「for」と「forr」が適切な変数名を提案し、「meth」がレシーバー名のコード候補を提供するようになりました。
ナビゲーション
- Find(macOSの場合は⌘+F、Windows/Linuxの場合はCtrl+F)を使用する際、選択範囲内のみを検索するNew In Selectionオプションがバーに追加されました。
- ファイルマスクを使用してFind in Pathダイアログで検索を行う際、GoLandがファイル拡張子を表示するようになりました。
すべての新規プロジェクトに対してGlobal File Watcherを有効化
作成または開くすべての新規プロジェクトに対し、Global File Watcherをデフォルトで有効化できるようになりました。
チュートリアル
ウェルカム画面のプロジェクト一覧に対話型チュートリアルを追加しました。これは、GoLandの新機能や既存機能を実際の動作を確認することで学習できるようにするためのものです。
その他の変更
- Hierarchyツールウィンドウを使用すると、選択したメソッドの呼び出し元と呼び出し先を切り替えたり、ツリー内の要素をアルファベット順に並べ替えたりできます。
- GoLand 2019.3では、IDEを再起動せずに任意のテーマやキーマッププラグインをインストール・アンインストールできます。
- エディタにフォーカスを戻すアクション用のカスタムショートカットを設定できます。
- スクロールバーの視認性を向上させる方法を追加しました。
バージョン管理の改善
- VCS | Get from Version controlの下にある新しいCloneダイアログでは、GitHubのアカウントに直接ログインできます。
- Show Detailsリンクは、merge、rebase、cherry-pick操作を実行中に競合の原因となるコミットをリストで表示します。
データベースの更新
- MongoDBへの基本的な対応を行っています。
- 新しいボタンを使うと、発生した接続エラーをGoogle検索を使用して素早く検索することができます。
ウェブ開発
- CSSライブラリがCDNに配置されている場合、そのソースをプロジェクトに追加しなくてもクラス名を補完できるようになりました。
- GoLandはプロジェクト、標準ライブラリ、および依存物で定義されているクラス、インターフェース、型エイリアスの名前に基づいてJavaScriptファイルやTypeScriptファイルで新しい変数やパラメータの名前を提案します。
皆様のご意見をお待ちしています! GoLand 2019.3に関するフィードバックをお寄せください。問題等ございましたら、バグトラッカー(YouTrack)で新規課題(Issue)を作成するか、@GoLandIDE宛にツイートをしてください。 よろしくお願いいたします!
[原文] Original post in English is written by Ekaterina Zharova