Toolbox App
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インストールとアップデートを根本的に見直した Toolbox App 2.0 が登場
Toolbox App に過去最大規模のアップデートを導入しています。 ユーザーのフィードバックに耳を傾け、トラッカーで最も投票数の多かったバグレポートを解析し、インストールレイアウトの改良によって最大の難点となっていた問題を解決しました。
オペレーティングシステムとサードパーティアプリケーションとの統合が改善されたことにより、Toolbox App が提供するすべての JetBrains ツールをこれまで以上に適切に管理できるようになりました。
この記事を引き続きお読みになり、リリースに適用されたすべての変更を確認してください。
インストールとアップデートの改良
従来の Toolbox App はカスタムディレクトリにツールをインストールしており、頻繁にパスが変わっていました。 これはもう過去のことです。 デフォルトのインストールディレクトリはオペレーティングシステムのガイドラインに従い、パスが変わることはもうありません。 これによって OS とサードパーティアプリケーションの統合が改善され、Toolbox App や他の場所で回避策を使用する必要がなくなりました。
Toolbox App 2.0 は次のデフォルトディレクトリにツールをインストールします。
- Windows:
%LocalAppData%\Programs
(FOLDERID_UserProgramFiles) - macOS:
~/Applications
- Linux:
~/.local/share/JetBrains/Toolbox/apps
(変更なし)
Toolbox App がアプリケーションをインストールできるのはユーザーが書き込み可能なディレクトリのみです(ユーザーのホームディレクトリなど)。 今後のリリースでは、システム全体のディレクトリにインストールできるように権限を昇格できる機能を実装する予定です。
固定のパス
従来の Toolbox App のバージョンでは、アップデートがバージョン番号を名前に使用するディレクトリにインストールされていたため、新しいバージョンごとに新しいパスがファイルシステムに作成されていました。 現在では新しいバージョンがまったく同じディレクトリにインストールされ、ツールごとに固定のパスが確保されるようになっています。
引き続き、同じツールの複数のバージョンを共存させてインストールすることは可能です。 Toolbox App はこれらを自動的に区別します。また、必要に応じてツールの設定でカスタム名を設定することができます。
アップデート
ツールの更新プロセスはこれまでと同様に簡単です。 更新ボタンをクリックするか、自動更新をオンにしておけば、 あとは Toolbox App に任せることができます。 唯一の変更点は、実行中のツールを更新しようとした場合に Toolbox App が必要なすべてのアクションがバックグラウンドで実行されます。ただし、新しいファイルを実際にツールのインストールディレクトリにコピーする処理は例外です。 その後は「更新保留中」の状態になるため、ツールの実行が停止するまで待つだけです。 ツールを閉じると直ちにツールのファイルが新しいバージョンに置換され、作業を続行できます。
Toolbox App は更新中に情報に富んだ詳細なインターフェースも提供するようになりました。
独立した「手動インストール済み」ツールのリストが廃止され、Toolbox App がインストール方法に関係なく 1 つのリストにすべてのツールを記載するようになりました。
既知の課題
- 現時点ではツールのインストールディレクトリを変更することはできません。 ただし、Toolbox App の従来のバージョンでカスタムディレクトリを指定していた場合、新しいバージョンはそれを使用します(ただし、macOS では
/Applications
または~/Applications
である必要があります)。 - ツールのスタートメニューショートカットが Windows によってピン留め解除され(TBX-3331)、デスクトップとタスクバーのショートカットが「破損したかのように」表示される場合があります。ただし、この状態はショートカットをクリックするとすぐに解決されます。 この状態は Toolbox App 1.28 から 2.0 への移行中にのみ発生します。
統合の改善
前述の変更により、以下の改善が得られました。
Windows
Toolbox App がインストールするすべてのツールが Windows の「設定 | インストールされているアプリ」(Windows 11)または「設定 | アプリと機能」(Windows 10)に表示されるようになりました。
固定のインストールパスが導入されたことで、すべてのショートカットとピン留めされたエントリが更新後に無効になることがなくなりました。 ツールの場所が変更されないため、Windows ファイアウォールに許可設定が記憶されるようになりました(TBX-183)。 これは 1Password のようなサードパーティアプリケーションでも同様です(TBX-7495)。
macOS
ツールがユーザーの「アプリケーション」フォルダーにインストールされるようになり、Apple Silicon ベースの Mac で混乱を招いていた中間ランチャーアプリを廃止しました(TBX-5738)。 また、Little Snitch などのサードパーティアプリケーションとの統合も改善されています(TBX-3246)。
IntelliJ ベースツールのプラグイン管理を改善
新しいインストールレイアウトにより、Toolbox App がデフォルトのプラグインディレクトリを使用するようになりました。そのため、ダウングレードする際に状態が矛盾することがなくなりました(TBX-5057)。 新しいメジャーバージョンに更新する際に設定のインポートも開始するようになりました(TBX-3275)。この場合、プラグインも更新されます(TBX-4100)。
移行
導入している改善を提供するために、インストール済みのツールを移行する必要があります。 バージョン 2.0 への更新後、Toolbox App が移行を実行します。この移行には対象のツール数に応じて数秒から数分かかります。
移行中、古いツールはすべての既存ツールの設定と共に移動されます。
その他
キーボード操作
キーボード操作のみで Tools(ツール)リスト内を簡単に移動できるようになりました(TBX-8146)。 他の画面にも同様の強化が予定されています。
アクセシビリティの改善
スクリーンリーダーが読み上げる説明を改善し、より多くの情報を提供するようにしました(TBX-9755)。 Tools(ツール)リスト向けに改善されたキーボード操作は、スクリーンリーダーともうまく連携します。 最後に、より多くの方に利用してもらうため、すべてのドロップダウンメニューにアクセシビリティ機能を導入しました(TBX-9677)。 今後も Toolbox App のアクセシビリティを継続的に改善していく予定です。
コミュニティ翻訳: チェコ語、ポーランド語、ハンガリー語へのローカライゼーション
Toolbox App に新たに 3 つの言語を導入しました。 コミュニティによる翻訳を継続的にご支援いただいているユーザーの皆さまには非常に感謝しています。 今回は JetBrains Toolbox App をチェコ語に翻訳した Marek Lukáš さん、ハンガリー語に翻訳した Tamás Balog さん、ポーランド語への翻訳に共同で取り組んだ Rafał Babiarz さんと Kamil Doległo さんに特別にお礼を申し上げます。
現時点で未翻訳の言語への Toolbox App の翻訳にご協力いただける方は、YouTrack のチケットまたはメールでお気軽にご連絡ください。
R# 処理の改善(Windows のみ)
ReSharper ツールの管理が改善され、ツール一式への変更がユーザーインターフェースに即時に反映されるようになりました(TBX-6433)。 また、ReSharper ツールに複数のインスタンスがある場合に Setup wizard…(セットアップウィザード)メニュー項目をクリックしても誤ったウィザードが開かれることはありません。
管理者として実行(Windows のみ)
Toolbox App 2.0 より、ツールのコンテキストメニューから素早く管理者権限でツールを実行できるようになりました(TBX-3521)。 ツールを管理者として実行したい方のため、デフォルトでツール設定には切り替え機能もあります。 その場合、現在のユーザー権限でツールを実行するにはコンテキストメニュー項目を使用してください。
このバージョンには、業務の質を改善する機能が多数導入されました。 詳細については、リリースノート全文をご覧ください。
よろしくお願いいたします。
Toolbox App チーム
オリジナル(英語)ブログ投稿記事の作者: