各種 JetBrains コーディングツールを 2024.1 に更新できるようになりました
各種 JetBrains IDE 製品と VS 拡張機能を更新できるようになりました。 最新バージョンである 2024.1 には、ローカルで動作する AI を使用した行全体コード補完や新しいターミナルなど、よりスマートかつ高速な作業を可能にする多数の機能が搭載されています。
各種 JetBrains IDE 製品
2024.1 アップデートには、AI を使用した行全体コード補完が含まれています。 この機能はインターネット経由でコードを送信することなくローカルで動作します。 行全体コード補完は現在、対応する JetBrains IDE(IntelliJ IDEA Ultimate、WebStorm、PhpStorm、GoLand、および RubyMine)内で Java、Kotlin、Python、JavaScript、TypeScript、CSS、PHP、Go、Ruby に使用できます。 この機能はすでに有効な JetBrains IDE または All Products Pack サブスクリプションの対象になっています。 詳細は、専用のブログ記事をご覧ください。
バージョン 2024.1 の各種 JetBrains IDE 製品ではターミナルを改良し、視覚面と機能面の両方を強化してコマンドライン操作を単純化しました。 新しいターミナルは現在ベータ段階にあります。 行の固定表示は、集中力を失うことなく大きなファイル内を移動するのに役立つ新機能です。
その他の重要な変更には、GitHub および GitLab ユーザー用のエディター内コードレビューや Log(ログ)タブといったブランチの変更に的を絞ったビューなどのさまざまな VCS 関連の機能強化、および IDE 全体の表示を 90%、80%、または 70% に縮小するオプションといったユーザーエクスペリエンス関連の改善が含まれます。
JetBrains の各 IDE 製品固有の機能も多数追加されています。 より詳しいインサイトについては、概要または新機能ページをご覧ください。
IntelliJ IDEA 2024.1 には Java 22 のサポートが導入され、最新の言語機能との互換性を確保できるようになりました。 新しい Kotlin K2 モデル(アルファ)が追加されたため、Kotlin のコード解析が改善され、コードハイライトとコード補完のパフォーマンスと安定性が向上しています。 また、Spring、Quarkus、Terraform、WireMock、および OpenRewrite の改善により、各種のフレームワークとテクノロジーにわたって開発エクスペリエンスが強化されています。
PyCharm 2024.1 では、組み込みの Jupyter ノートブックに多数の新機能が追加されています。 新しい視覚的な diff、ウィジェットレンダリング、および AI Assistant による pandas と Polars DataFrames の説明機能により、バージョン管理が単純化されています。 また、PyCharm 内で Hugging Face モデルのすべてのドキュメントに直接アクセスできるようになりました。
WebStorm 2024.1 では、クイックドキュメントの改善、Vue、Svelte、および Astro ファイル内のコンポーネントの使用に関するエディター内ヒント、新しい Language Services(言語サービス)ウィジェットなど、JavaScript と TypeScript でのコーディングをより快適にする一連の新機能が導入されています。
DataGrip 2024.1 では多数の機能強化が行われています。 AI Assistant の AI チャットでコンテキストを示すデータベーススキーマをアタッチすることで、生成された SQL クエリの品質を改善できるようになりました。 セッションを合理化することで、ユーザーワークフローの効率を向上させています。 データエディターの単一レコードに注力する機能と新しいローカルフィルター機能により、これまで以上にスムーズにデータを参照・操作できるようになっています。
GoLand 2024.1 ではパフォーマンス、リモート開発、および Dev Container のサポートが改善され、Go 1.22 に対応できるように更新されています。 この新バージョンでは、データフロー解析に加えて UX とツールの強化も行われています。
CLion 2024.1 では、CMake の編集エクスペリエンスの向上、マルチプロセスデバッグ機能、デバイスツリーファイルでのより正確なハードウェアの記述支援、および大幅に改善されたバージョン管理システムとの統合の導入が行われています。
Rider 2024.1 では、アプリケーションのパフォーマンスを監視して重要なメトリクスを収集する新機能が追加されています。 New Project(新規プロジェクト)ダイアログが更新され、より素早く簡単にプロジェクトを構成できるようになっています。 この新バージョンではコレクションビジュアライザーを提供し、2 つのブレークポイント間のステップ実行時間を表示することでデバッグを支援しています。 ゲーム開発者は人気の Unity アセットである Odin Inspector の新機能一式を活用し、Unreal Engine の Slate UI フレームワークのサポートを受けることができます。
PhpStorm 2024.1 では新たに Symfony の AssetMapper がサポートされています。欠落しているモジュールとパッケージを importmap.php から簡単にインストール可能で、そのクラスとメソッドの自動補完を使用できます。 また、Pest 関連の改善も実施され、インテンションアクションメニューからテストを直接作成できるようになりました。 最後になりますが、PhpStorm が PHPUnit 11.0 を使用したテストの実行をサポートするようになりました。
RubyMine 2024.1 には Mice バージョンマネージャーのサポートが導入され、Ruby のバージョンの管理がさらに合理化されています。 このリリースでは、AI Assistant の改善と Ruby 3.3 向けのインスペクションの更新が行われています。 また、RubyMine 2024.1 では ERB の終了タグ、現在のプロジェクトの SDK で VCS コマンドを実行する機能、Ruby 3.3 用に最適化された Debase 3.0 のサポートによるデバッグ機能の強化と最新の Ruby バージョンとのシームレスな互換性の保証など、開発エクスペリエンスを強化する機能が追加されています。
DataSpell 2024.1 では、Jupyter ノートブックから直接データフレームと CSV ファイルにクエリを実行する SQL を記述するオプション、ファイルをドロップするだけですぐに作業を開始できる Import Data(インポートデータ)セル、DAG ビューアーやコードインサイトなどの DBT サポートへの複数の機能強化が行われています。
.NET ツールおよび VS 拡張機能
ReSharper 2024.1 ではコードをコレクション式に変換するための候補を追加し、foreach ループ内の反復処理でコレクションが変更される場合に警告を表示することで、C# のサポートをさらに改善しました。 Razor のサポートによって @addTagHelper および @removeTagHelper ディレクティブの参照が解決されるようになり、カスタム命名規則の編集 UX/UI が大幅に改善されました。
ReSharper C++ 2024.1 では C++20 モジュールのサポートが改善され、Call Tracking(呼び出しトラッキング)に外向きの呼び出しが実装されています。 Change Signature(シグネチャーの変更)リファクタリングの改善やドキュメントコメントのサポートの更新など、コーディング支援に関する複数の機能改善も行われています。 ReSharper C++ 2024.1 では Unreal Engine 開発者向けに Slate UI フレームワークのサポートと C++ コードでのアセットパスの補完が提供されています。
AI Assistant
AI Assistant では、テスト生成とクラウドコード補完の改善、コミットメッセージのカスタムプロンプト、AI チャットからのファイル作成、エディター内コード生成の更新などの複数の重要な更新が行われています。
バージョン 2024.1 からは AI Assistant がバンドル対象から外れ、個別のプラグインとして提供されるようになりました。 AI Assistant を使用するには、有効な JetBrains AI サブスクリプションが必要になることをご了承ください。
コーディングツールのアップデートを忘れずに行ってください。 IDE のバージョン管理には、Toolbox App を使用するのがお勧めです。
いつも JetBrains のツールに信頼をお寄せいただきありがとうございます。 今後も便利で時間の節約に役立つ機能をさらに提供していきたいと思います。
JetBrains チーム一同より
オリジナル(英語)ブログ投稿記事の作者: