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Multiplatform

Kotlin Multiplatform の名称に関するアップデート

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過去 2 年にわたって多くの Kotlin 開発者を長らく混乱させてきた、名称の矛盾と略称に関する問題を解決するため、「Kotlin Multiplatform Mobile」(KMM)という製品名を廃止することになりました。 今後は話題の対象となるターゲットの組み合わせを問わず、複数の異なるプラットフォーム間でコードを共有する Kotlin テクノロジーに言及する場合は「Kotlin Multiplatform」(KMP)を基本的な名称とします。

Kotlin Multiplatform の原点

Kotlin Multiplatform は KotlinConf 2017 にて「Kotlin Multiplatform Projects」という名称で発表され、元々は JVM、Native、および JS ターゲットをサポートしていました。 すぐに多くの EAP 参加者が集まり、「KMP」と言う略語と、頻度は低いものの「MPP」という略語が使用され始めました。 このテクノロジーは 2020 年までは実験段階にあり、EAP 参加者からのフィードバックを基に改善が行われていました。

当社は 2020 年に最も一般的なユースケースである iOS と Android 間でのコード共有に注力の対象を変更しました。 より多くのモバイル開発者を Kotlin Multiplatform に誘致し、フィードバックを基にこのテクノロジーを強化し、他のターゲットに対するサポートの改善を含む将来の改善に向けて準備することを目指しました。 この取り組みを反映すべく、iOS と Android 間のコード共有に関連する Kotlin Multiplatform のすべてを「Kotlin Multiplatform Mobile」という別の製品に分割し、その製品に KMM という略語を採用してアルファリリースを発表しました。 これに合わせて Android Studio 用の Kotlin Multiplatform Mobile プラグインもリリースしました。

問題

Kotlin Multiplatform Mobile という新しい名称でのアルファリリースは注意を集めましたが、混乱も引き起こしてしまいました。開発者が iOS と Android にとどまらないコード共有テクノロジーをどのように呼べばいいのかわからなかった為です。 この混乱は「KMP」を含む名称を使用したコミュニティのコンテンツやライブラリによりさらに悪化し、Kotlin Multiplatform と Kotlin Multiplatform Mobile という複数の名称と KMP、KMM、MPP という略称がエコシステムに存在するようになりました。 これによってコンテンツの発見が困難になっただけでなく、Kotlin Multiplatform が主にモバイルコード共有のためのものだという誤解も生んでしまいました。

解決策

過去 2 年にわたって多くの Kotlin 開発者を長らく混乱させてきた名称の矛盾と略称に関する問題を解決するため、「Kotlin Multiplatform Mobile」(KMM)という製品名を廃止することになりました。

今後は話題の対象となるプラットフォームの組み合わせを問わず、コードを共有する Kotlin テクノロジーに言及する場合は「Kotlin Multiplaform」を基本的な名称とします。

KMP は iOS と Android に限らず、複数のプラットフォームでコードを共有するための優れたテクノロジーです。 デスクトップとサーバーサイドともコードを共有できます。 さらに、当社は Kotlin Multiplatform を使用した最新のウェブ開発を容易にする Kotlin/Wasm を活発に開発しています。 現時点で Android、デスクトップ、iOS(アルファ)、およびウェブ(実験段階)をサポートする Compose Multiplatform と共に使用すると、さらに自由度が上がり、コードベースの 100% をすべて Kotlin で共有することができます。 JetBrains は Kotlin Multiplatform と Compose Multiplatform にさらなる改善を提供し、この組み合わせを複数プラットフォーム間でコードを共有するための究極の選択肢となることを目指しています。

共に前進しましょう

Kotlin Multiplatform エコシステムに所属するすべてのコンテンツクリエイターとライブラリ作成者に感謝を申し上げます。 皆様のコンテンツとライブラリの作成に対する努力は、KMP の開発と成長に欠かせません。

既存のコンテンツやライブラリも含め、今後は「Kotlin Multiplatform」(KMP)という名称を採用することを推奨します。 この統一された用語によって新規ユーザーのオンボーディングプロセスが合理化され、KMP のさらなる進化が促進されます。 皆様の努力を高く評価し、今後も変わらぬご尽力に感謝いたします。

オリジナル(英語)ブログ投稿記事の作者:

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