IntelliJ IDEA 16 EAP新ビルドのリリース – デバッガの改善とGitワークツリーのサポート
今週のIntelliJ IDEA 16 EAPリリースの時間がやって参りました。いつも通りバグフィクスと、新機能が含まれています。注目すべきはデバッガ、VCSインテグレーションとユーザーインターフェースの改善です。
デバッガ
Javaアプリケーションをデバッグする際、Groovy表記をEvaluate ExpressionとWatchで使えるようになりました。
これまではGroovyコードをデバッグする際しか出来ませんでした。Groovy表記はシンプルで、(特にコレクションを操作する際の)表現力が高く便利です。
この機能を利用するにはGroovyランタイムをクラスパスに入れておく必要があります。
また、マルチスレッドアプリケーションのデバッグを行いやすくしました。これまでステップオーバー実行時、同じブレークポイントで止まっている他のスレッドは一緒にリジューム(再稼働)していました(Suspend policyをAllと設定している場合)。今リリースにより、この挙動をSettings→Build, Execution, Deployment→Debugger→SteppingのResume only the current thread(このスレッドのみリジューム)オプションにより変更出来るようになりました。
VCSインテグレーション
Gitユーザーに嬉しいのが、IDEAがついにworktreesをサポートしたことです。この機能はGit 2.5で実装されたもので、単一リポジトリのクローンをシンプルにするものです。リポジトリーのクローンを丸ごと作るのではなく、軽量なワークツリーを作成する機能です。IDEAがワークツリーをサポートしたことで、これまでのリポジトリと同様に扱うことが出来るようになりました。
Git Logのルックアンドフィールは見栄えの良いツールバーとより薄いスプリッタで改善されました。またテーブルヘッダーは無くしました。
Show/Find usages
もう一つインターフェースについて、Show usagesポップアップのスピードサーチを改善しました。マッチ箇所をハイライトすることで、ナビゲーションをしやすくしました。
またFind usagesツールウィンドウでの絞り込み時、ファイル名だけでなくツールウィンドウ内のテキスト全てをマッチ対象としました。
さらに、code cleanup インスペクション(英語)をRun Inspection by Nameより走らせた場合、ダイアログ内でクイックフィックスを適用出来るようになりました。
今回のリリースの主な新機能は以上です。是非お試し頂き、いつも通り掲示板へのフィードバックやYouTrackへのバグレポートをお待ちしております。
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