Java Annotated Monthly – 2018年2月
イベント
レーダー上にひっかかったのはブリュッセルで開かれた FOSDEM です。FOSDEMはオープンソース界隈で最も重要なイベントの一つです。Javaはオープンソースで重要な位置を占めますので、FOSDEMでは1トラック丸々Java向けとなっています。イベントを見過ごした方も、ほとんどのセッションのビデオやスライドはオンラインでご覧頂けます。ビデオ一つ分見るくらいの時間しか確保できないお忙しい方にはMark ReinholdのState of OpenJDKをお勧め致します。
また、Kotlin Conf 2018が10月3日〜5日にアムステルダムで開催されることがアナウンスされたことも忘れてはいけません。Kotlinを使っている、または使おうとしているのであればカレンダーに印を入れておきましょう。我こそは講演を!という方はこちらより応募 してください。
Java
Oracleは新しいJava Magazineを発行しました。メイントピックはリアクティブプログラミングです。まだリアクティブプログラミングをウオッチしていなかったという方は、この機会を使って是非チェックしてみてください。
また、OracleはJava SEサポートロードマップをアップデートしました。重要なのはJava SE 8アップデートが2019年1月まで延長となったことです。法人組織外でご利用になる場合については2020年末まで延長されました。
Javaのリリースサイクルについて言うと、Stephen ColebourneがJava9について興味深いポストを書き下ろしました。
Mark ReinholdはJava 10がリリース候補のフェーズに入ったとアナウンスしました。最初のリリース候補は既にダウンロードしていただけます。
ローカル変数の型推論以上にJava 10がなにをもたらすのか、知識をリフレッシュしたいのであればArtem Smotrakovによるすばらしいまとめをご覧ください。
もうJava 10は完全にマスターしてしまったという方はJEPでJava 11をターゲットとしている項目をご覧ください。
また、いくつか注目すべきJEPドラフトが最近上げられました: launching single-file source programs (java HelloWorld.java)、raw string literals (エスケープなし、かつ改行を含められる)、incubating language and VM features (実験的機能、incubator modulesもご覧ください)です。
Yolande PoirierはOpenJDK 10の一部として新しい実験的な非同期JDBC APIをアナウンスしました。ダウンロードして、お試し頂き、メーリングリスト:jdbc-spec-discuss@openjdk.java.netへフィードバックを送りましょう。
新しいHTTP Client API (Java 9で追加)について知りたければ素晴らしい公式のチュートリアルをご覧ください。現在の状況や今後についての詳細も書かれております。
Mike MilinkovichはEE4Jについてアップデートしています。要約すると、コードはGitHubへ移行、短期的な目標はJava EE 8準拠のリリースをできるだけ早くリリースすることです。さらに、MikeはEE.nextワーキンググループの定款のドラフトをコミュニティのレビュー向けにポストしました。コメントやフィードバックはメーリングリスト:ee4j-community@eclipse.orgへどうぞ。
Ivar GrimstadはInfoQへのコメントで、MVC 1.0はEE4Jに統合される方向であると述べました。
リリース
注目すべきリリース候補が少なくとも2つあります。Spring Boot 2.0とJUnit 5.1です。JUnit 5への移行を検討中であれば、Billy Korandoの素晴らしいまとめをご一読ください。
Android Studio 3.2 Canary 2がリリースされました。Canary、Dev、Betaチャンネルでご利用いただけます。Android Studio 3.1の新機能はこちらでご確認ください。
Androidについて言うと、Kotlinは依然コミュニティで話題沸騰中です。GoogleはKotlin KTX – “Android向けのKotlinコードをよりコンパクトに、慣用的に、かつ楽しく書けるようデザインされたエクステンションのセット”をアナウンスしました。なんと先週日本で開催されたDroidKaigi 2018の公式アプリで既に利用されています!
Kotlinは最近バージョン1.2.20アップデートがアナウンスされました。注目すべきはGradleのビルドキャッシュサポート、AndroidとJava/Kotlinミックスプロジェクトのより速いインクリメンタルコンパイル、そしてIDE内の埋込ヒントです。
記事とビデオ
- Getting Started with Spring Boot and GraphQL
- Getting a Grip on GraphQL
- 25 new Android libraries and projects to check at the beginning of 2018
- Fresh Async with Kotlin by Roman Elizarov
- An Intro to Gradle and Kotlin DSL
本
Effective Java第三版ではJava 7、Java 8、Java 9の変更点について書かれています。まだ読んでいないけれども興味のある方はDustin Marxのブログポストをご覧ください。
ツール
ついにIntelliJ IDEA 2018.1 EAPがリリースとなりました。沢山の改善や新機能を伴っています。
今月は以上です。お楽しみいただけたでしょうか。少なくとも1つや2つ、参考になったのならば幸いです。
Happy developing!
[原文]