IntelliJ IDEA / PyCharm 等 JetBrains IDE 2020.1 アップデート関連の問題と対処
こんにちは。JetBrains堀岡です。
JetBrains のサポートやTwitter等で、JetBrains IntelliJベース IDE(PyCharm、IntelliJ IDEA、PhpStorm、WebStorm、CLion、Rider、RubyMine、GoLand、AppCode)を2020.1系にアップデート後起動しない等の問題をTwitter上や弊社サポートにご報告いただいております。
問題の種類と原因としては、いくつかパターンがありそうですので、現在のところご報告いただいている問題の症状と回避方法を記載します。
1. IDEが起動しない
1-1. Pleiades日本語化パックを使用している場合
問題の症状例
- 起動中に固まる
- 起動後、画面のメニューが表示されない
問題の原因等に関する参考記事(Pleiades日本語プラグイン開発元のpleiades.ioでのissue報告)
https://github.com/cypher256/pleiades.io/issues/54
問題の回避/解決方法
注意:Pleiades日本語化プラグインに関する問題は、JetBrainsのサポートでは対応することができません。
- インストール方法やFAQは https://pleiades.io/pages/pleiades_jetbrains_manual.html をご参照ください。
- 問題の報告はPleiades.ioのissueページよりご報告ください。
これまでご報告いただいたケースでは以下により問題の回避・解決が可能な場合がありますので、以下共有いたします。
ステップ1 Pleiadesによる日本語化による問題を確認
- ログディレクトリ 以下のidea.log を確認
- エラーメッセージを確認
- これまで2020.1でPleiades関連で報告されている事例では以下の様なメッセージが表示されています
- “ERROR – ntellij.idea.ApplicationLoader – Class java.lang.String does not implement the requested interface java.util.function.Supplier “
- これまで2020.1でPleiades関連で報告されている事例では以下の様なメッセージが表示されています
- ログファイル(idea.log)内で出力されるIDE内部のJava起動オプションに pleiades.jar が指定されていることを確認
- エラーメッセージを確認
ステップ2 Pleiadesによる日本語化を無効化するための.vmoptionsファイルを開く
以下の方法で.vmoptionsファイルを開く
ステップ2a) JetBrains Toolbox Appを使用しており、IDEが起動しない場合
IDE の六角アイコン | Settings を開く
Configuration | Java Virtual Machine options の Edit… リンクを開く。
- (Toolbox App使用の場合)IDEインストールディレクトリ、 Toolbox AppのSettings > Configuration の Install location 以下でIDEの実行ファイルと同じディレクトリ にも存在することがある。
ステップ2b) JetBrains Toolbox Appを使用しておらず、IDEが起動しない場合
(ログディレクトリにあるidea.logファイルで”vmoptions”を検索し).vmoptionsファイル(例:idea64.exe.vmoptions)の場所を探し、エディタ等で開く。お使いの環境によっては、以下の複数箇所に存在することがあるので注意。
- 構成ディレクトリ
- (Toolbox App未使用の場合)IDEインストールディレクトリ/bin/
ステップ3 .vmoptions ファイル内に以下の行があれば削除または”#”でコメントアウト
- “-javaagent:<pleiadesインストールディレクトリ>\jp.sourceforge.mergedoc.pleiades\pleiades.jar”</pleiadesインストールディレクトリ>-Xverify:none
ステップ4 IDEを再起動
ステップ5 (必要な場合)日本語化設定
特別な理由がない限り JetBrains では公式日本語パックの利用を推奨します
JetBrains公式日本語パック
待望の公式日本語パックの開発が発表されています。 JetBrains IDEのプラグインとして簡単にインストール可能です。詳細はこちらのブログポストをご覧ください。
1-2. Windows環境において .vmoptionsファイル内で 「-Dfile.encoding=UTF-8」 を指定している場合
問題の症状
- IDEを起動しようとすると無反応で、起動しない。
その他詳細および回避方法
こちらの記事をご覧ください。https://blog.jetbrains.com/jp/2020/03/24/2872
1-3. プラグインの互換性による問題
プラグインの互換性により起動しない問題もあるようです。特定のプラグインまたはプラグインディレクトリを削除後、起動するかご確認いただくための手順は以下となります。
https://intellij-support.jetbrains.com/hc/en-us/articles/360007568559
補足 – プラグインのインストール場所:
- オンラインヘルプ – Pluginのインストールディレクトリの場所(サンプルとして記載されているディレクトリのパスはToolbox Appを利用していない場合であることに注意):日本語 英語
- JetBrains Toolbox Appを利用している場合は以下で確認できます:
1-4. 以前デフォルト以外のJBR(JetBrains Runtime)を使用していた場合
CONFIGディレクトリ\<IDE実行ファイル名>.jdk ファイルが存在する場合、ファイルに指定されているJBRが使用されるため、このファイルを削除し、製品にバンドルされているJBRを使用してください。
例:c:\Users\\AppData\Roaming\JetBrains\IntelliJIdea2020.1\idea64.exe.jdk
参考:
2. 上記以外の問題
その他のケースや支援が必要な場合
- 問題の症状
- お使いのOS
- ログディレクトリに含まれるidea.logファイル
をJetBrainsの製品別テクニカルサポートにご連絡ください(製品を選択後、画面上部 Submit Request ボタンからご報告ください)。
- JetBrains からの回答が英語だった場合、コミュニケーションのお手伝いが必要でしたら、日本語営業サポートページからご報告ください。日本語でお問い合わせいただけます。技術調査や回答は内容に応じて、本社テクニカルサポートチームで実施し、英語による回答となることがありますが、必要に応じて日本チームで支援いたします。
- サムライズム様よりJetBrains製品をサポート付きプランで購入されているお客様は、サムライズム様にお問い合わせください。
3. IDEのバージョンアップは JetBrains Toolbox App 経由で
IDEのインストールは、バージョンアップだけでなく、問題があった場合のロールバックが容易になる JetBrains Toolbox App の利用をお勧めしています。今まで利用されていなかった方は、この機会にご利用をお勧めします。
参考記事:便利なJetBrains Toolbox App、お使いですか?
上記内容についてフィードバック等ございましたら、Twitter、日本語サポートページ からご連絡ください。
ご不便をおかけしますが、よろしくお願いします。