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YouTrack 新しいヘルプデスクプロジェクト

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YouTrack 2023.1 に YouTrack Helpdesk が導入されました。社内外の顧客へのカスタマーサポートサービスを合理化することができます。 YouTrack には、新しいヘルプデスクプロジェクトタイプ、サポート担当者向けの大幅な改善、および無制限の顧客数とリクエスト数に対応できる機能を備えています。これにより、経験豊富なカスタマーサポートが、チームの全てのプロジェクトを一つの便利なツールでサポートします。

ただし、YouTrack 2023.1 の新機能はこれだけではありません。 ナレッジベースが強化され、公開ドキュメントと FAQ を構築しやすくなっています。 Zendesk とメールボックス統合がカスタマーサポートサービスの移行を簡単に行えるように改善されています。 Miro ボードや Google ドライブの動画をタスクと記事に埋め込む機能などの新しいコンテンツオプションにより、ナレッジベース、チケット、およびタスクを充実させられるようになります。

YouTrack Helpdesk の概要

YouTrack Helpdesk のエクスペリエンスは新しい専用のヘルプデスクプロジェクトから始まります。 ヘルプデスクプロジェクトはサポート担当者や他のチームメンバーを念頭に設計されており、外部の顧客や内部サービスデスク向けのサポートシステムの編成に役立ちます。 作業はこれまでと同様に YouTrack インターフェース内で行い、チームが管理する他のプロジェクトと並行して進められます。 顧客からのリクエストはメール経由で、またはウェブサイトや内部ポータルに組み込めるカスタマイズ可能なフォームを通じて収集可能です。 収集されたリクエストはヘルプデスクプロジェクトにチケットとして登録されます。

サポート担当者がチケットに対応する際には、一般的なサポートシナリオ用に特別に作成された社内外向けコメント、署名、回答用テンプレート、サービスレベル契約(SLA)管理機能などの多数のツールを使用できます。 チケットの更新内容はメールで顧客に送信されます。

YouTrack を使用することで、顧客とのやり取りをさらに緊密に行うことができます。 報告者は YouTrack URL を使用してチケットとナレッジベースの公開コンテンツにアクセスできます。 ナレッジベースにはチームメンバーが閲覧できるドキュメントだけでなく、公開 FAQ、ドキュメント、および報告者に役立つその他のリソースも含まれます。

ヘルプデスクプロジェクトでは無制限の数の顧客とリクエストに無料で対応できます。 YouTrack Server と YouTrack Cloud のどちらのバージョンでも、ヘルプデスクプロジェクトごとに 3 サポート担当者が無料ですべての機能を使用できます。 サポートチームの拡大に合わせていつでも 4 サポート担当者以上が使用できる有料サブスクリプションに切り替えることが可能です。 他のヘルプデスクソリューションをご利用の方には、YouTrack Helpdesk Cloud で 10 サポート担当者分を 1 年間無料で利用できるオファーを提供しています。 詳細については、YouTrack Helpdesk の価格ページをご覧ください。

サポート担当者や他のチームのメンバーを念頭に設計されたヘルプデスクプロジェクト

サポート担当者が、顧客とやり取りできる使いやすいワークスペースなくして品質の高いサポートを提供することはあり得ません。 多数のサポートチームから寄せられたフィードバックを基にチケット対応を円滑かつ効率的に行いやすくする機能セットの構築に取り組みました。

顧客中心型のサービスは通常、顧客リクエストの処理に複数のチームメンバーを関わらせることから始まります。 YouTrack Helpdesk を使うと、さまざまなチームのメンバーが簡単にサポートチケットに共同で取り組み、質問の解決を支援できます。 コンテキストの切り替えで生じる時間のロスを最小限に抑えられるため、他のチームのメンバーは各自の生産性を犠牲にすることなくサポート担当者を支援できます。

サポート担当者向けのヘルプデスク

顧客から必要な情報を集める

YouTrack Helpdesk では、メールとカスタマイズ可能なフォームの両方からチケットを収集できます。 フォームを使用してチケットを収集する場合、必須フィールドとオプションのフィールドを柔軟に定義できます。 フォームを完成させて YouTrack ビジュアルエディターでその見栄えを確認したら、コードブロックをコピーして顧客が使用するサイトに埋め込むだけです。

チケットの概要

サポート担当者が届いたチケットに対応する場合は、専用のヘルプデスクビューを最初に開くのが最善です。 すべてのチケットの概要を見ることも、「すべてのチケット」、「未解決のチケット」、「自分に割り当てられたチケット」などの定義済みの検索で表示を切り替えることもできます。 幅広いフィルターやカスタマイズ可能な列が用意されているため、必要な情報を確認し、後で確認したり同僚に共有したりできるように、フィルター付きの検索条件をいつでも保存することができます。

チケットに関するチーム協議と回答の公開

サポート担当者がチケットにコメントを残す際、回答を顧客に直接送信するか内部で保存するかを選択できます。 内部で保存する場合、他のチームメンバーは引き続きディスカッションに参加できますが、その回答は内部でしか閲覧できません。 解決策の準備ができたら、サポート担当者が顧客にメールで送信される外部向けの回答を公開できるようになります。

メッセージにタイポやミスがある場合、60 秒以内であればサポート担当者がコメントの公開を取り消すことができます。

事前定義済みの署名と回答用テンプレートの使用

同様の回答を繰り返し入力する必要がある場合、回答用テンプレートと自動署名を使用することで時間を節約できます。 ヘルプデスクプレオジェクトの設定でテンプレートに一般的な回答を追加し、コメントを投稿する際にそれを使用できます。 サポート担当者の署名も事前に定義しておけば、サポート担当者の公開用返信に自動的に追加することができます。

SLA による対応時間の追跡

ヘルプデスクプロジェクトでは、チームによる SLA の管理がさらに簡単になります。 リクエストに期待される回答時間を、日数、時間、タイプ、優先順位など、様々な基準で指定できます。 チケットは YouTrack で指定された実際の SLA タイムラインに沿って自動的に更新されます。

ワークフローによるサポートの自動化 

YouTrack のワークフローは提供可能なサポートを強化し、顧客とチームの両方に合わせてプロセスをカスタマイズするためのオプションを複数備えています。 重複チケットのマージや保留中チケットの自動終了を可能にするものなど、一部の定義済みのワークフローは初期状態で使用できます。

視覚的なワークフロー作成ツールか、より強力なサポートプロセスの自動化を可能にする JavaScript ワークフローエディターのどちらを使用するかを常に選択できます。 たとえば、リクエストタイプやその他の基準に基づいてリクエストをチームかサポート担当者にリダイレクトするようにワークフローを設計することが可能です。

他のチームを支援するヘルプデスク

社内のサポートチームと他のチームがよりうまく連携してリクエストに対応できれば、顧客が必要としている回答を提供できる可能性が高まります。

情報のやりとりのセキュリティを確保

サポートプロジェクトそのものはすべての報告者に公開されますが、プロジェクト内のチケットはそれを報告した報告者とサポートチームにしか表示されません。 チケットのすべての情報とチケット内でのやり取りは完全に保護されており、ヘルプデスクプロジェクトチームと報告者だけがアクセスできます。 報告者は提出したチケットしか閲覧できないため、非公開の顧客データが公開されることはありません。 ただし、チームの内部の表示対象設定は常に変更できます。サポート担当者として共同作業するか、プロジェクトメンバーとしてチケットのデータの閲覧と内部コメントの追加を通じて各ヘルプデスクプロジェクトに関わる人を選択することが可能です。

YouTrack でヘルプデスクプロジェクトを有効にして特定のチームがアクセスできるようにした場合でも、プロジェクトと関係のない他の組織メンバーは YouTrack Helpdesk とそのチケットを閲覧することはできません。

ヘルプへの適宜協力

サポートを直接担当していない同僚が特定のケースの議論に招待された場合でも、使い慣れた課題ビューでチケットと他のタスクを簡単に切り替えられます。 一般的なワークフローはすべてそのまま維持されるため、その場で簡単に協力することが可能です。 たとえば、チケットの通知はタスクと同じ方法で配信されます。

簡潔な概要によるプロセスの管理

YouTrack のレポートにはチケットに関する情報が含まれます。 マネージャーはチケットの割り振り、時間、状態遷移などを網羅したレポートを頼りにサポートワークフローに関する重要な情報を読み取ることができます。

日々のカスタマーサービスチームの稼働状況など、さまざまな概要を示す個別のダッシュボードをこのようなレポートに基づいて作成することもできます。

YouTrack Helpdesk への顧客の招待

顧客は必ずメールでリクエストへの返信を受け取りますが、 さらに多くの情報を 1 か所で確認してもらうにはどうすればよいでしょうか。 直接 YouTrack に招待しましょう!

顧客はチームメンバーと同じ YouTrack の URL を使って、公開ナレッジベースや、公開された更新内容がすべて含まれるチケットのリストにアクセスすることができます。 この公開情報にアクセスすることはできますが、チーム内部のチケットに関するやり取りにはアクセスできません。

顧客はチケットのコメント欄でチームとの対話を継続し、ファイルを添付して追加情報を提供することもできます。

YouTrack 2023.1 におけるその他の機能強化

ナレッジベースでのタグと強力な検索機能の使用

YouTrack のナレッジベースは多くの場合、FAQ や製品ドキュメントの作成に使用されます。 YouTrack にヘルプデスクプロジェクトと無制限の報告者数が導入されたため、顧客向けの公開ナレッジベースを作成し始めるには最適なタイミングです。

YouTrack には粒度の高い表示設定アプローチが採用されているため、特定のオーディエンスに向けた情報を維持しやすくなります。 ナレッジベースの記事は特定のプロジェクトに結び付けられているため、すべての外部ドキュメントを公開するヘルプデスクプロジェクトを別途作成して、報告者がアクセスできるようにすることができます。 ナレッジベースに内部記事を用意すれば、サポートチームにとっても便利です。 内部記事を同じプロジェクトに保管する場合、記事の表示対象設定を使って、どのコンテンツを公開し、どれを内部閲覧専用にするかを指定することができます。

ナレッジベースで関連情報を効率的に見つけ出せる能力は、外部顧客とチームメンバーの両方において重要です。 これを支援するため、ナレッジベースの検索機能をさらに強化するフィルターを追加しました。 また、ナレッジベース記事で内部ユーザー用のタグがサポートされるようになりました。

Zendesk とメールボックス統合の改善

Zendesk 統合に関するアップデート。Zendesk を使って顧客リクエストを処理している方は、この改善された Zendesk 統合機能をご覧ください。 サポートサービスを新しいツールに移行するか、両方を並行して実行する場合に役立つ可能性があります。 Zendesk 統合が有効である場合、すべての顧客リクエストの対応方法が合理化されます。 この統合によって新しいチケットが Zendesk に登録されると、YouTrack にもそのチケットへのリンク付きで新しいチケットが作成されます。

メールボックス統合に関するアップデート。メールを操作する際のパフォーマンスと信頼性の両方が改善されました。メールボックス統合とヘルプデスクプロジェクトでの顧客とのやり取りの効率が向上しています。 YouTrack 管理者向けにメールボックス統合のステータスを確認し、処理対象のメールのフローを管理するためのビューを追加しました。

このリリースの完全な技術情報とバグ修正・改善点のリストについてはリリースノートをご覧ください。新機能の構成方法についての詳細は、ドキュメントをご覧ください。

YouTrack Cloud をご利用の場合、YouTrack は JetBrains のメンテナンスカレンダーに従って自動的にバージョン 2023.1 にアップグレードされます。 有効な Server サブスクリプションをお持ちの場合は、今すぐ YouTrack 2023.1 をダウンロードできます。 まだラインセンスをお持ちでない方は、無料体験版を使って購入前に新しいバージョンをお試しください。 YouTrack と YouTrack Helpdesk で利用可能なライセンスオプションに関する詳細は、購入ページをご覧ください。

YouTrack Helpdesk は 2023.1 へのアップグレード後、YouTrack Server をご利用のすべてのお客様と、Free プランまたはユーザー単位の商用サブスクリプションで YouTrack Cloud をご利用のすべてのお客様に提供されます。 古いユーザーパッケージサブスクリプションをお持ちの Cloud のお客様は、新しいユーザー単位のサブスクリプション体系に移行してから YouTrack Helpdesk をご利用ください。 詳細については、弊社営業チームまでお問い合わせください。

いつものように、皆さまからのフィードバックをお待ちしております。 以下のコメント欄にご入力ください。また、ご質問がございましたらお気軽に弊社サポートチームにお問い合わせください。 いつでもお手伝いいたします!

YouTrack チーム一同より

オリジナル(英語)ブログ記事の作者:

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