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YouTrack にワークフロー作成ツールを導入

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YouTrack 2021.4 では、新しいワークフロー作成ツールを使って簡単に自動化を実装できます。このドラッグアンドドロップ方式のビジュアルエディターを使用すると、コードを 1 行も記述せずにワークフローを作成できます。 その他の更新には、ユーザーアクセス権限管理の改善、新しいメールボックス統合機能、YouTrack InCloud ユーザー用の新しいドメインのほか、タスク、コメント、記事に Figma のデザインと Google カレンダーを埋め込める機能などがあります。

ワークフローの概要

ワークフローは、ユーザーが定義するルールに基づいて課題を更新、作成、および削除できる自動化スクリプトです。 ユーザーが課題に適用できる変更を制限できるほか、警告の表示や通知の送信といった追加アクションを実行できます。 基本的な考え方については、こちらのブログ記事で詳しく説明しています。

旧バージョンの YouTrack では、ワークフローの作成と編集には JavaScript の知識が要求されていました。 ユーザーのほとんどがソフトウェア開発者である間はそれでも十分でした。しかし、今では技術者以外のユーザーが急速に増えています。そのため、視覚的なエディターであるワークフロー作成ツールを導入することにしました。

ワークフロー作成ツール

新たに導入された視覚的なワークフロー作成ツールを使えば、技術系以外のチームメンバーでも簡単に独自のワークフローをセットアップし、反復的なタスクの自動化と確立されたプロセスを実施できます。

この作成ツールでは、課題が更新されたタイミング、特定の時間、またはアクションが適用されたタイミングのいずれかでトリガーされるルールを使ってワークフローを作成できます。 各ワークフロールールは、前提条件(ワークフローの実行条件)とワークフローが実行するアクションから構成されます。

ワークフロー作成ツールには、ほとんどの一般的なユースケースに対応する前提条件とアクションが含まれています。 不足している機能などがあればお知らせください。皆さんからのフィードバックを心待ちにしています!

ワークフローの例

新しいワークフロー作成ツールの機能を理解していただくため、一定期間不在のユーザーに割り当てられている課題を再割り当てする単純な「不在」ワークフローを例としてご紹介します。

  1. 「課題が特定期間内に作成されている」条件を「前提条件」領域にドラッグし、対象ユーザーが不在になる日付を入力します。
    次に、「フィールドが特定の条件に一致している」条件を追加し、フィールドを「担当者」、モードを「一致する」に設定し、「値」フィールドに不在になるユーザーを指定します。
  2. 「アクション」領域に「フィールド内の値を更新」アクションをドラッグし、「担当者」フィールドを更新して対象の課題を別のユーザーに再割り当てするように設定します。
  3. また、課題の作成者に課題を再割り当てした理由を通知することもできます。 通知方法には課題へのコメント追加、通知メッセージの表示、メール送信がありますが、これらすべてを実行して確実に伝言することもできます。

ドキュメントには、ワークフロー作成ツールを使用する前に知っておくべきことがすべて記載されています。

新しいワークフローデバッガー

ワークフロー作成ツールと JavaScript ワークフローで発生したエラーをトラブルシューティングして解決できるよう、YouTrack IDE プラグインにワークフローデバッガーを追加しました。 デバッガーではワークフローの実行を一時停止し、ステップごとに課題フィールドに含まれるデータを調べ、条件式が正しく記述されているかどうかを確認できます。 

ナレッジベース記事の目次

ナレッジベース記事に、ナビゲーション目次が表示されるようになりました。この目次は、記事のテキストに含まれる見出しから自動的に生成されます。 目次は、各記事の右上にある切り替えボタンで表示または非表示にできます。

Figma のデザインと Google カレンダーの埋め込み

Figma のデザインと完全対話型の Google カレンダーを課題、記事、およびコメントに埋め込めるようになりました。 Figma デザインへのリンクまたは Google カレンダーの共有可能な公開 URL を「リンクを埋め込む」フィールドに貼り付けるだけです。

Google カレンダーの共有可能な公開 URL は、「歯車メニュー | 設定 | このカレンダーの公開 URL」にあります。 外部ソースのコンテンツ埋め込みについての詳細は、ドキュメントを参照してください。

埋め込みコンテンツは、課題や記事を保存したとき、またはコメントを公開したときに表示されます。

YouTrack InCloud 用の新しい youtrack.cloud ドメイン

すべての新規登録 YouTrack InCloud インスタンス用に新しい youtrack.cloud ドメインを導入しました。 古い yourcompany.myjetbrains.com/youtrack アドレス形式を使用している既存の InCloud ユーザーは、こちらの手順に従って yourcompany.youtrack.cloud に移行できます。インスタンス名は両方のドメインで一意であるため、他のユーザーにご利用のインスタンス名を登録されることはありません。

ダッシュボードの期日カレンダーウィジェットを更新

期日カレンダーウィジェットでタスクをドラッグアンドドロップすることで、タスクの期日を変更できるようになりました。

課題間のリンクに基づくレポート

2フィールドごとの課題」レポートと「任意のフィールドごとの課題」レポートの軸として、課題リンクタイプを指定できるようになりました。 この軸を「2フィールドごとの課題」レポートに使用すると、例えばサブタスクの件数で並べ替えられた課題、またはそれらの課題にリンクされている依存課題を表示するレポートを作成できます。また、このレポートにはリンクされている各課題の優先順位を示す色分けされたチャートが含まれます。 この機能は、特に注意が必要な課題を特定して注力する上で役立ちます。

Zendesk と monday.com からのインポート

Zendesk と monday.com のコンテンツを YouTrack に移行または継続的にインポートするためのスクリプトを追加しました。

Zendesk のチケットを、カスタムフィールド、コメント、添付ファイル、およびユーザーと共にインポートできます。 monday.com スクリプトは、ボードをプロジェクトとして、項目をタスクとして、フィールド、フィールド履歴、投票、タグ、コメント、添付ファイル、ユーザー、およびチームと共にインポートします。

メールボックス統合の強化 

YouTrack InCloud ユーザーは、YouTrack メールボックス統合で使用する instancename@youtrack.cloud 形式のメールアドレスを作成できるようになりました。 IMAP 接続を利用できない場合は、代わりにメールを InCloud のメールアドレスに転送できます。

カスタマイズ可能な「この行より上に返信」区切りをメール通知に追加できるようになりました。 これを使用すると、メールボックス統合による受信メールメッセージの解析とユーザーの返信内容の特定をより確実に行えるようになります。 この区切り文字は、「プロジェクト | 歯車メニュー | 設定 | 通知」で構成可能です。

このリリースに関する技術的な詳細は、リリースノートを参照してください。 新機能の構成に関する詳細は、ドキュメントをご覧ください。

YouTrack InCloud をお使いの場合、インスタンスは弊社メンテナンスカレンダーに従って自動的に YouTrack 2021.4 にアップグレードされます。 有効な Standalone サブスクリプションをお持ちの場合は、今すぐ YouTrack 2021.4 をダウンロードできます。 まだラインセンスをお持ちでない方は、無料体験版を使って、購入前に新しいバージョンをお試しください。 YouTrack で利用可能なライセンスオプションに関する詳細は、購入ページをご覧ください。

フィードバックも大歓迎です!以下のコメント欄からお気軽にお寄せください。 ご質問がございましたら弊社サポートにお問い合わせください。いつでもお手伝いいたします!

YouTrack チーム一同より

オリジナルブログ投稿(英語)の作者:

Elizaveta Semakova

Elena Pishkova

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